真梨幸子mariyukiko’s blog

【公式】真梨幸子(&マリモナミ)の最新情報

既視感。

角界の暴行事件の影にすっかり隠れてしまった座間事件。

このフェイドアウト感は、昔のプチエンジェル事件を連想してしまいます。

 

ところで、座間事件が発覚したとき、なにか既視感があったんですよ。

スカウトマン、連続殺人、自殺教唆、SNSの悪用。

……なんか、どこかで見たような気がしていたんですが。

 

来年発売予定の「アルテーミスの采配」文庫版のゲラをチェックしていて、

「あ、これだ!」と。

自分で書いていて、すっかり忘れていた「アルテーミスの采配」の詳細。

改めて読むと、めちゃ面白い。

(ネットレビューではあまりよろしくないんですがねw)

でも、読み進めていくうちに

「あれ、これって……」と鳥肌。

座間事件と、流れが似てやしませんか?

まるで、座間事件を参考にして書いたような作品で、我ながら驚いてます。

(もちろん、参考にはしてません。三年近く前に書いたものですから。連載時期を含めるともっと前)

 

座間事件が起きた時、ネットで

真梨幸子が書きそうな事件だな」という書き込みをいくつか見たんですが、

私、もう書いてました……。

 

……だからなのか。

嫌悪を覚えると同時に、好奇心も疼いたのです、座間事件。

 

いやだいやだ。

きっと、犯人と同じ「闇」というか「ヘドロ」を抱えているんだわ、私。

 

 

これも、作家のサガ。

座間市の事件に、オカルトを見る 2

ツイッターでは「座間市の事件のことはもう話題にしない」と言いましたが、どうしてもこれだけは触れておきたい……と思い、不謹慎な内容ですが、綴ってみます。

 

さて。情報が出てくれば出てくるほど、さらに謎が深まるこの事件。

どうしても「単独」犯行とは思えない……というのが、世間の考えではないでしょうか。

臓器売買をはじめ、マニアを対象にした自殺ショーあるいは殺戮ビデオの撮影……などといろんな憶測が飛び交っていますが、「白石容疑者は末端の処理屋にすぎない」というのが、おおかたの推測です。

私もそう推測していますが、それでも、やはりどうも合点がいかない。

なぜ、首から上だけを残したのか。なぜ、二ヶ月に9人と短期間にこれだけの人を? なぜ、「首吊り」にこだわったのか。

そこで、ふと、目に留まったのが、デスクの上にある「蠱毒」という本です。

来年はじめに発売予定の新刊の資料のために取り寄せた本なのですが。

「あ、もしかして」

これって、「呪術」だったんではないか?と。

蠱毒とは、古代中国で誕生した、人類最強にして最凶の「呪い」です。

蠱毒 - Wikipedia

動物や虫などをツボに入れて共食いさせ、生き残った一匹を「蠱毒」とし、政敵や憎い相手を呪い殺し、その富を奪う……というものです。

その方法は地方や民族によりいろいろとあるんですが、基本になるのは「動物を残虐な方法で殺害し、その怨念を操る」というものです。

蠱毒は日本にも伝来し、安倍晴明などの陰陽師もその技を利用しましたし、また「狗神」などの憑き物筋も、「蠱毒」が大元になっています。

 

数年前に、「犬が首だけを出した状態で埋められていた」という事件がニュースになったことがあります。「動物虐待」として片付けられましたが、匿名掲示板などでは「狗神を作っていたんだろうな」と、話題になりました。

狗神の作り方が、まさにそれなんです。

犬を首だけ出して生き埋めにし、その前に餌を置いておく。悶え苦しみながら餓死するその直前に首を撥ねる……というものです

犬神 - Wikipedia

つまり、可能な限り残虐な方法で殺害し、その怨念を利用するのが「蠱毒」。

 

こんな事件も、私が小さい頃ありました。

生理用ナプキン(使用済み)を集めていた男がいた……という、ローカルな事件です。

これも、ただの変態男……ということで片付けられましたが。

もしかしたら、「蠱毒」と関係しているかもしれません。

なぜなら、穢布(月経血が付着した布)は蠱毒の魔よけとして、重宝されてきたからです。

 

で、座間市の事件。

もしかして、どこぞの権力者や大金持ちが、この「蠱毒」を欲しがっていたんじゃないかと。しかも、短期間に。それを調達しようとした組織が白石容疑者を手下として……。

考えすぎでしょうね。

でも。

アフリカなんかじゃ、いまだに、「呪術」や「祈願」のために人間が殺されています。

blogos.com

白い黒人を食べると幸せになれる……という言い伝えが、今も生きているのです。

 

でも、まさか、先進国でそんなことが……。

いえ。先進国だろうが発展途上国だろうが、権力やお金を持つ人ほど、「呪術」や「スピリチュアル」に依存するものです。

有名人や大金持ちほど、数珠のような(パワーストーン)ブレスレットをしているのはそのせいです。

 

座間市の事件でも、白石容疑者は、被害者の「年齢」と「住んでいる場所」をしつこく確認していた……との情報もあり、それはもしかして、「占い」的に、干支と方角を気にしていたからもしれません。

 

ちなみに。

この事件が「蠱毒」だったとしたら、黒幕は「女性」かもしれません。

なぜなら、蠱毒を作る蠱毒師は、「女」に限るからです。

 

やっぱり、考えすぎでしょうか。

 

考えすぎでしょうね。

 

小説家ですから、どうしてもこんなことを考えてします。

私もたいがい、鬼畜です。

 

追記。

一度、「呪術」に手を染めたものは、死ぬまで、人を呪い続けなくてはならない(殺し続けなくてはならない)。これは地獄です。なので、蠱毒を手に入れた者は、いつしかその「蠱毒」を手放そうとするんだそうですが、蠱毒はなかなか離れてくれない。つまり、操っているつもりが、操られる立場に。

人を呪わば穴二つ。

 

 

追記2

被害者の方の画像も公になりましたが、毎回思うんですが、これって必要なのかしら…。

なんだか、本当に、痛々しい。

どの画像も卒業アルバムからなんでしょうか。笑顔。

本当に、本当に痛々しい。

ご冥福を心より、お祈りします。

 

 

心中症候群

例の座間市の事件。

犯人は、自殺したがっている女性を探してターゲットにしていたようですが、

思春期に差し掛かるとどういうわけか「自殺」したがるのは今も昔も変わりません。

しかも、ひとりじゃなくて、「心中」をしたがる。

江戸時代の心中ブーム、戦後の「天城山心中」(厳密には無理心中または殺人)、太宰治の影響による心中ブーム。

私の母も、「太宰治に影響されて、心中したい時期があった」と告白していますし、あるきっかけで知り合った高齢の女性も「若い頃、心中したくてしかたなくて、雑誌の文通覧に『一緒に心中してくれるかた手紙をください』と募集をかけたことがあるとか。

つまり、「心中」症候群は「ネット時代」の闇ではなく、「ホルモンバランス」の闇です。

 

思春期はホルモンバランスが崩れ、頭がとにかくカオスになります。

社会の矛盾や大人の不甲斐なさを知る時期でもあり、現実がとても「汚れて」見えるんですよね。で、その汚れた世界から自分を救ってくれるのが「死」。

私にも覚えがありますが、「死」がとてもキラキラとしたものに感じるんです。高揚感があるといいますか。

特に日本は「自殺」を美化する傾向にありますから、なおさら。

それは、「恋」に「恋する」心境とも似ている。

 

「恋」が生殖本能からくる感情の乱れだとすると、「心中症候群」は、たぶん、「恋」の感情が著しく捻れた求愛行為なんじゃないかと推測。

つまり、ただ、「相手」が欲しいだけなんです。

自分を認めてくれる「相手」がほしいだけなんです。

一方、生活苦や病気の苦しみ、そしてうつ病や人間関係で本当に苦しんでいる人は、突然自殺します。

「死にたい」とか「一緒に死んでください」など予告はしません。

それが、「心中症候群」との大きな違いです。

 

さて。

ホルモンバランスも整い、思春期を過ぎると、熱病のように浮かされていた「死」への憧れが、一瞬にして黒歴史となります。

「あんなことを考えていた痛い過去を消したい」と。

つまり、自殺症候群は、恋の病と似て、一過性のものだと私は断言できます。

 

ところが。

恐ろしいことに、ホルモンバランスの乱れは、思春期だけではありません。

「更年期」があります。

この時期、もしかしたら「心中症候群」が再燃する人もいるかもしれません。

 

そんなとき、考えてみてください。

「あなたの体は、あなた一人のものじゃない」

これは、なにも、「家族」や「友人」のことをさしているわけではないんです。

体は、細胞の集合体。太古、その細胞は独立していました。その例のひとつがミトコンドリア

個々の細胞が結合したり取り込まれたりして、現在、ひとつの体が構成されています。その細胞ひとつひとつが、生きるために日々、必死に活動しています。

心臓をはじめ、どの細胞も24時間休むことなく。

つまり、自殺すれば、それらの細胞もろとも殺すことになります。

一時的な「感情」の暴走で、そんな虐殺を行っていいんでしょうか?

 

……NHKスペシャルの、「人体」シリーズを見てみてください。

私たちの体は、「自分ひとりのものじゃない」ことが実感できます。

 

前置きがえらく長くなりましたが、

座間のクーラーボックス事件。

容疑者の男も、たぶん「心中症候群」にとりつかれた一人だったんだと思います。が、彼は、自分の体だけでなく、他者の体も葬った。

何億個の細胞たちを。

この償いは、今生だけでは間に合わないような気がします。

 

www.sankei.com

例の事件にオカルトを見る

野次馬根性丸出しで。

我ながらゲスいのは重々承知の上、例の座間市の事件について私なりに感じたことを。

 

報道によると、白石容疑者を知る人たちは、「優しい」とか「穏やか」とか「真面目だった」とか、割と好印象。

水商売のスカウトをしていたこともあり、そういう風に装っていたかもしれませんが、

座間市に越してくる前に)池袋で一緒に暮らしていた女性は「優しすぎて怖かった」などと証言。もしかしたら、ヒモ特有の優しさだったのかもしれません。

が、座間市のアパートに越してきてから、その印象は最悪に。

近所の人も証言はどれもネガティブ。

どうも、座間市のアパートに越して来てから、その印象ががらりと変わっている。

しかも、この二ヵ月で9人?(もっといるかも)を殺害、そして処理。

一週間に一人の割合。いくらなんでも、快楽殺人でこれは多過ぎ。

なので、私は、小説「OUT」的な組織的大量殺人だと推理しているんですが、仮に、単独犯行だったとして。

もしかしたら、その部屋(土地)そのものになにか原因があるのかもしれない…と、大島てるサイトをよくよく見てみたら。

なんと、今回の事件の前に、なにか事件があったようです。

一階の部屋に、心理的瑕疵物件がある模様。

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某匿名掲示板の情報では、このアパートは事故物件として地元では知られているらしく、そのせいで、家賃もかなり安く抑えられているんだとか。

現場の部屋も、確か19000円。

ワンルームとはいえトイレ風呂付きで、この家賃は破格だと思います。

駅からも近いのに。追記2

 

大島てるにも、当該アパートに以下のような投稿が。

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もしかしたら、この部屋に越してきたことで、白石容疑者の中に封印された悪が解放されたか? …などと、オカルト的思考が止まらなくなりました。

 

白石容疑者が「一緒に自殺しましょう」という誘い文句で、自殺したがっているターゲットをあさっていたのも気になります。

しかも、「練炭は失敗する可能性が高いので、首つりで」などと、具体的な内容で。

もしかしたら、このアパートで、かつて首つり自殺があったのかもしれません。その地縛霊の念が白石容疑者の悪と共鳴し、今回のような短期間で9人という史上最悪な大量殺人につながったか?

 

…そんなことずっと考えている私は、ほとほとゲスな小説家です。

 

追記。

某匿名掲示板によると、当該アパートは、約4000万円で丸ごと売り出されていた模様。それを購入した方がいたかどうかは不明ですが。

 

追記2。

今、ざっと検索してみたら、座間市ワンルーム19000円は割と相場通りでした…。

私が初めて借りた八王子の部屋が29000円だったんですが(それでもかなり安かったほう)、その八王子からそう遠くない座間市なので、もっと相場が上かと思ってました。

 

正妻と愛人のはざまで

自宅とは別に、仕事をするための部屋を借りています。

通勤スタイルにしてオン/オフを切り替えたいと思いまして。

 

さて、その仕事部屋、上げ膳据え膳のサービスつきでして。

先日も「朱肉がない」ことに気が付き、ダメもとで「朱肉、お借りできますか?」とインターホンでお願いしてみたら、その数分後、ポーターさんが届けてくれました。

とにかく住み心地満天の仕事部屋で、景色も抜群で、なにより立地が素晴らしい。飲食店はたくさんあるし、駅とも直結しているし、便利この上ない! 俗っぽくいえば、官能的な部屋なのです。

いっそのことマリモさんも連れてきて住んでしまいたいぐらいですが、私は自宅がある。帰らなければなりません。

自宅も自宅で、いい場所なんです。

確かに、立地的にはそれほど便利ではありません。駅からも離れています。が、その分静か。治安抜群。なにより質実剛健な部屋なのです。なので、一度自宅に戻るとその安心感で、「ああ、やっぱりここがいいよね」ってなります。

でも、心のどこかでは、いちいち、仕事部屋と自宅を比べている私がいます。

あれ? この感じ。なにかに似ている…。

そうだ。正妻と愛人の間で揺れる男の心境ではないか!

なるほど、愛人を持つ妻帯者の男というのは、なにも浮気をしているわけではなく、本気で両方を愛しているんだと。

そして、常にその間で揺れ動き、苦悩しているのだと。

 

さて、このたび、引っ越しをすることになりました。

仕事部屋のほうです。

やはり、所有している自宅のほうはそうそう引っ越すわけにはいかない。

これも、「婚姻」という法律で守られている正妻の立場に似ています。

いざというとき、手放さなければならないのは、やっぱり「愛人」なのです。

でも、後ろ髪ひかれること、ひかれること。

あんな至れり尽くせりのサービスつきの物件、そうそうありません。

私はこれからも、自宅(正妻)でくつろぎながら、仕事部屋(愛人)との思い出に浸るのでしょう。

 

といいながら、新しい愛人(仕事部屋)のスペックを確認しながら、ああしようこうしようなどと、妄想に耽っている私です。

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