真梨幸子mariyukiko’s blog

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尿漏れパッド

 

ちょっと、下ネタになるのですが。

しばらく、お付き合いくださいませ。

 

私、三年前に女を卒業しました。性転換をしたわけではなくて、閉経したのです。

「女」というのが、子供を産む器官ならば、もう私は「女」ではないということです。

 

それまでは、なんとなく怖かったんです、閉経が。

でも、今思うと、なにをそんなに怖がっていたのか。

女でなくなる恐怖ってなに?

 

で、結論から先に言いますと、

女を卒業して、私、ようやく「人間」になったんだな……と。

恐怖はどこへやら、開放感のほうが大きいのです。

その最たるものが、

「生理」に振り回されなくていい。

「生理」を気にしなくていい。

 

それまでの人生、「生理」で失敗しないように……というのが最重要課題でした。

私、初潮が早かったので(小学四年生)、

小学校の頃は、生理用品を忘れても周囲に借りることができず。

相談することもできず。

かなり、孤独でいやーな思いをしました。

 

白いスカートやパンツなんか、履けるはずもなく。

鞄の中に隠し持つ生理用品が、いじわるな男子によって暴かれないか、そればかりが気になって。

 

大人になってからも、難儀は続き。

旅行の予定を立てるときだって、お友達の家にお泊まりするきだって、

「生理」の予定日が基準。

生理休暇なんて、恥ずかしくてとったことありません。

(その申請を、男性の上司にしなくてはならなかったので)

大量出血と腹痛で、ふらふらになりながらも仕事をしてましたっけ。

白いスカートやパンツも、相変わらず怖くて履けない。

とにかく、「失敗」が恐ろしくて恐ろしくて、たまらなかったのです。

 

そんなこんなで、50歳を迎え。

不順だったものがさらに不順になり、ついには完全にこなくなりました。

そのとき、感じたのは喪失感なんかではなくて。

「やったー」でした。

だって、旅行も好きなときに行けて(猫がいるので、結局行ってないけど)

白いスカートもパンツも履けるんですよ!

「失敗」の恐れから解き放たれたんですよ!

この開放感たら!

 

まあ、中には、閉経したことで

「女として見られなくなる」と嘆く方もいらっしゃると思うんですが

(私もそう思っていました)、

そもそも、私、それ以前からあまり「女」として見られてないし。

女を武器にするような職業でもないし、

女としてみられたい相手がいるわけではないし、

それに関しては、喪失感ゼロ。

 

が、弊害もありました。

エッチな映像や動画を見ても、ただの「交尾」にしか見えず、

セックスが絡むような恋愛感情とか、想像することもできなくなりました。

ミスリテー作家としては、かなりヤバい。

だって、事件は大概、「痴情のもつれ」で起きますから!

それを想像できなくなるということは、小説を書く上では、「喪失感」はありました。

 

それでも、

「開放感」と「自由」のほうが大きいですけど。

 

そして、思いました。

男性は、死ぬまで現役でいなくちゃいけない。

これは、なかなかに辛いことなんでは?

一方、女性にはちゃんと「卒業」がある。

次世代の人生がある。

女でよかった!と。

 

が、こうも思いました。

高齢化社会、これからますます閉経した女性が増えると思うんですが、

これは、日本史の歴史、いや人類史上、初めてのことなんじゃないか?と。

動物として、子孫を残すということは最重要使命なんですが、

その機能を終えた女性がどんどん増えて、

しもかしたら、生殖可能な人口を追い越してしまうかも。

これは、新しい時代の到来なのでは?

 

それをいち早く察知して、次の新しい時代に向けて走り出しているのが、

ここ数年、コマーシャルでよくみかける

「尿漏れパッド」

これ、私が若い頃は、ありませんでした(あったとしても、かなりの少数派)

「尿漏れパッド」を販売しているメーカーは、

「生理用品」も販売しているメーカーで、

完全に、次世代に向けてシフトしてきている。

 

私はまだお世話になっていないのですが、

いつか、お世話になるんだろうな……と思いながら、

コマーシャルを見ています。

そして、いつかは、オムツのお世話に?

 

でも、それまでの間、

「パッド」も「ナプキン」も必要のない、

この自由で快適な生活を堪能しようと思います。

 

 

追記。

 

閉経女性がますます増えるこれからの時代、

「小説」や「ドラマ」や「漫画」も、

内容をシフトしていかなきゃいけないのでは?と。

 

私の予想だと、

恋愛ものとか、エロいものは、だんだん少なくなってくるんじゃないかと思われます。

それを熱烈に好む現役女子が減っていくので。

 

じゃ、代わりになにが求められるの?

……よく分かりません。

ただ、過去を参考にできない、

とてつもなく新しい時代がやってくることだけは確か。

 

追記2。

 

いや、でも、ちょっと待って。

閉経すると、女性ホルモンは減少します。

相対的に、男性ホルモンが増える。

男性ホルモンは性欲を司っているので、異様に性欲が強くなる閉経女性も出てくるのでは?

それとも、

普通におっさん化した女性が増えて、

時代小説や戦闘モノや自己啓発ものが求められるようになるのかしら。

 

 

 

私なら、どうする?

猫(ブリテッシュショートヘア)ブログをいくつか、こっそり覗いています。

どんなふうに猫さんと暮らしをされているのかしら。

どんなふうに猫さんと接しているのかしら。

そんな好奇心から。

 

そんなブログの中で、

ほぼ毎日更新されている方がいらっしゃって、

その方は、私と同じお一人様の女性、

私より少し年上で、仕事もリタイアされて、

猫と犬と友人たちに囲まれて、

とても充実した定年後生活を送ってらっしゃっていたのです。

その様子が楽しくて、うらやましくて、

私の殺伐した生活になにか潤いになるんじゃないかと、毎日のぞいておりました。

 

ところが、その方が、ここんところ体調が悪い。

足?の手術をして退院したあたりから、ひどく胃痛を訴えていました。

十二指腸潰瘍持ちの私ですから、その辛さは痛いほどわかる。

でも、その症状はなにか違う気もする。

気になっていたところ、

先日、「ガン」(ご様子から、たぶん末期ガン)であると、ブログで告白されました。

ご本人も青天霹靂だと思いますが、私もかなりの衝撃を受けまして。

お会いしたこともない、メールでやりとりしたこともない方ですが、

私は一方的に、ご近所の素敵なお一人様……という認識でいましたので、

身内に起きたときのように、衝撃を受けてしまったのです。

それまでお元気で楽しく暮らしていたのに。

……ガンって、そんなに突然やってくるの?

 

そういえば。

母の体調も今年に入ってから、すこぶる悪い。

入退院を繰り返しているんです。

今年に入って、心臓の調子が悪い……ということで救急車で運ばれたことをきっかけにして、次から次へと病に襲われています。

心臓に水がたまっているからそれを抜く……はずが、

虚血性大腸炎が発症して入院。

そんな感じで、

退院したかと思ったら、入院。

私はこっそり、

「鎮痛剤」かなにかの副作用なんじゃないかと疑っております。

そう、最初に入院したときに処方された薬の副作用で、あちこちにダメージが。

 

モナミちゃんにも、似たようなことが。

我が家に迎え入れた3日後ぐらいに、

近所の動物病院で健康チェックをしてもらったんです。

そのときのチェックではまったくの問題なし。

花丸の健康体だったのに、その夜から突然、具合が悪くなったのです。

大食いのモナミちゃんが一切食べなくなり、下痢ピーになり、ずっとうずくまって。

私は、健康チェックのときにうけた、虫予防の薬がいけなかったんじゃないかと、こっそり思っています。

モナミちゃんにはまだ早かったんじゃないか?

病院にいっても、さらに薬を処方されるだけで、

まだ3ヶ月のモナミちゃんに、こんなに薬を与えて大丈夫なのか?と不安が募り。

なので、実は、処方された薬は与えませんでした。抗菌剤と鎮痛剤。

特に鎮痛剤の怖さを知っていましたから、3ヶ月のモナミちゃんには怖くて使えなかった。

この判断が正しかったのかどうかは分かりませんが、結果的にモナミちゃんは元気になりました。

モナミちゃん、薬ではなく、自身の自然治癒力で頑張ってくれました。

ただ。

今回は結果オーライだったんですが、これから先、様々な病気にぶつかったとき、どうするのか?

やはり、専門家の言うことはちゃんときいたほうがいいんだろうな……とか、

でも、専門家によっても意見がいろいろとあって、どれを選択すればいいのか分からない……とか、もう、とにかくカオス。

これが、自分の体なら、

「薬には一切頼りません。化学療法もしません。自然治癒力で頑張ります。それで死んだら、それが私の寿命なんだと思います。諦めます」

と、きっぱり宣言することもできるんですが。

事実、高血圧診断を受けて降圧剤をもらったときも、三日は続けましたが、あとは飲むのをやめました。

だって、なにかの記事で、お医者さんが絶対に飲みたくない薬のひとつに、降圧剤があったものですから。

 

でも、です。

これが他者の命となると、そう簡単に割り切れない。

 

母も、

詳しいことは聞いていないんですが、たぶん、今、薬漬けだと思います。

「薬、やめたら?」とはとても言えない。

だって、母は元気になることを信じて、真面目に薬を飲んで、治療を受けているんでしょうから。

 

ところで。

ここ数日、ガンを突然発症した方のブログをいろいろと巡っていました。

すると、ガンを告知される前に、必ずその前兆がある。

それは、体の不調。そして、病院からなにかしら薬を処方されている。

または、手術をしている。

ふと思いました。

もしかしたら、それがトリガーになって、ガンを発症してしまったんじゃないか?と。

ガンが原因で体調を崩したのではなく、

他の病気で処方されたなにかの薬とか、または処置がトリガーになって、免疫力が落ち、ガン細胞が増殖したんでは?と。

 

例えば、発熱。

これを抑えるために解熱剤を飲んだことがトリガーになることもあるんじゃないか?

なんでも、ガンは熱には弱いんだそうです。

だから、がん細胞が増殖しそうなときは、免疫機能が働き発熱する。

風邪でもないのに発熱したら、そりゃ解熱剤を飲みますよね、とりあえずは。

でも、その行為が、もしかしたら悲劇のスイッチを押すことになるんじゃ?

 

痛みもそうです。

痛みは、体が頑張っている証拠です。

免疫機能がフルで働いているから、痛みを感じる。

それを鎮痛剤で抑えたら?

免疫機能が落ちて、結局、病が勝つだけです。

三年前、謎の筋肉痛に見舞われ、

1ヶ月ほど鎮痛剤漬けになったとき、

青あざのような湿疹?が顔中にできて、

恐ろしくなり、鎮痛剤をやめました。

痛みを我慢しなくてはなりませんでしたが、

鎮痛剤をやめて漢方薬に替えたのが功を奏したのか、

一週間後には嘘のように痛みは引きました。

 

 

高血圧もそうです。

なにかしらの必要があって、血圧が高くなっているんです。

血の巡りが悪るくなったから、

もっといえば血流を増やす必要があるから血圧が上がる。

でないと、体の隅々に血液が行き渡らず、重篤な状態になる。

それを無理やり降圧剤で抑えたら、かえって悪いことになるような気がして、私は降圧剤をやめました。

降圧剤を飲むことで脳の血管がつまる脳梗塞を引き起こす副作用も

多く報告されているからです。

なにより、降圧剤を飲むと、仕事になりません。

頭がぼーとして。これじゃ、失業してしまいます。

なので、今、

なぜ体が血圧を高くしようとしたのか、

なぜ、血の巡りが悪くなったのか、

その原因を探りつつ、生活を改善しているところです。

 

食欲がよなくるのも、そう。

断食は、体の毒素をだすために最も効果的な方法です。

いったん食べ物を断ち、体の中を浄化する。

また、食べ物を「消化」するには大きなエネルギーを要します。

そのエネルギーを、病と闘うために使う為でもあります。

なのに無理やり食べ物を摂取したら、体も無駄なエネルギーを使うだけ。

しかも、毒もたまり、

かえって、体力がなくなります。

 

人間の体は、

常に、健康を保つため、

または健康体に戻すために、休みなく必死で闘っています。

不摂生な生活を送ったり加齢で血の巡りが悪くなった場合は血圧を上げ、

日々体の中で生まれるがん細胞、そして外から侵入してきたウィルスや菌を退治するめために、発熱する。

それを「病気」だと診断し、無理やり薬で正常値に戻したところで、体はかえって悪くなるんじゃないか?と。

西洋医学は、

「味噌汁が辛かったら砂糖を入れて、辛さを誤魔化す」的な方法で病気を治そうとします。

全体を見ず、目の前の不調だけを見て、それを治療しようとする。

その結果、様々な歪みが生じている気がしてなりません。

味噌汁が辛かったら、水を入れるか、または作り直すのが本来のやり方です。

 

そういえば。

前述の記事で、

「末期ガンになったら、抗がん剤などの化学療法を受けるか?(ガンと闘うか?)」と

お医者さんに質問したところ、「しない」という回答が多数でした。

お医者さんは分かっているんでしょうね。

でも、お医者さんもお医者さんで、

目の前で苦しんでいる患者を前にして、なにもしないわけにはいかない。

ウィルス性のインフルエンザに効かないことは分かっていても、

「なにか薬をくれ」と訴える患者の要望に従って、

「抗菌剤(抗生物質)」を渋々処方するお医者さんも多いと聞きました。

 

 

さて。ここで、タイトルの

「私なら、どうする?」です。

私が末期ガンを告げられたら。。。

治療は諦めます。

潔く、死にます。

というか、どうせ死ぬなら、

死に支度の猶予をくれる「ガン」がいいとすら思っています。

 

が、そのときが現実にきたら。

「いやだー、死にたくないー、化学療法でもなんでもするー」

と往生際悪く、いろんなことを試しそうです。

 

人間ですから。

謎の黒い物体

久々の更新。

 

実は、ここ二週間ほど、真剣に終活をしていました。

というのも。

踵に、謎の黒いものが現れたからです。

いわゆる「メラノーマ」の特徴をすべてあわせもつ、最悪な黒いもの。

日に日に大きくなり、

「これは、もうヤバいかも」と。

メラノーマは、悪性度が高い癌です。発見した時点で手遅れの場合も多いらしく、足を切断するか、そのまま放置して死を選ぶか。

そんな二者択一が、真っ先に浮かびました。

病院に行って「さあ、足を切断しましょう」とか「すぐに入院しましょう」とか「余命3ヶ月です」となる前に、あれこれと周辺を整理しておいたほうがいいかも……と、マンションを売ることも検討。事実、不動産屋さんに依頼して、査定もしてもらいました。

計画としては、まず、賃貸の部屋を探し、そこに引っ越し。引っ越しの際、徹底的に断捨離し、必要最低限のものだけ持っていく。空になった自宅を速攻で売却、そしてローンをチャラにし、手元に残ったお金と貯金で、なんとか残された日々を過ごす。

一番の懸案事項は、グレー姉妹(マリモさんとモナミちゃん)。

信頼できる人を速攻で探して、持参金をもたせて引き取ってもらわねば。

これでだいたい3ヶ月ぐらいかな……と、終活スケジュールを作成。

そうこうしているうちにも、謎の黒いものはどんどん大きくなり、これはもうさすがにヤバい!

先に病院に行くか、それともマンション売却の手続きが先か……などと迷っていたところ、あら不思議。

黒いものが、きれいさっぱり、なくなりましたのことよ!

狐に包まれた……ではなくて、狐につままれた気分。

嘘でしょ? なんで?

 

そういえば。

 

同じようなことが、過去にもありました。

それは、「カンタベリー・テイルズ」(当時のタイトルは「聖地巡礼」)を刊行するにあたり、いろんなパワースポットを巡っていたときのことですから、2010年の初夏。まさに、今頃の季節。

とあるパワースポットに行った日の夜、なんとなく足を見てみたならば、踵に謎の黒いものが。

一見してヤバめな感じだったので、早速、近所の皮膚科を検索、翌日、行ってみました。

「先生、悪性黒色腫でしょうか?」と涙ながらに訴える私に、「うーん、今のところ、よく分からない。切ってみましょう」

「切る? ……せ、切断!? 足を切断ですか?」

「いえ、切断する前に、患部を切ってみて、組織を調べます。とりあえず、来週、また来てください」

などと、どんどん具体的な話になり、一週間後、足の一部を切ることになりました。

あのときの、絶望。

初夏で新緑の季節でしたが、街が灰色に見えましたよ。

ところがです。

その翌日、その謎の黒いものがすっかりと失せてしまったのです!

 

今回とまったく同じ現象。

 

で、オカルト好きな私は妄想してしまいました。

 

メラノーマができた時間軸に生きていた私が、メラノーマができていない時間軸に瞬間移動してきたんでは?……と。

つまり、パラレルワールド移動。

というのも、

オカルト界でトレンドの「マンデラエフェクト」的な感覚がずっとつきまとっている感じがするのです。

 

……信じるか信じないかは、あなた次第。

 

……なんてわけないですよね。

 

きっと、血豆かなにかだったんじゃないかと、

妄想体質の私ではない、リアリストのもう一人私がそんなことを言っています。

 

 

追記。

なにをどうやっても、下がらなかった血圧も、ここんところ、ちょっと高めだけど安定しているのも、不思議。

最高血圧で、160〜140をうろうろ。それ以前は、200〜190とかでした)

ここ数年、100を下回ったことがなかった最低血圧も、90とかに。昨日なんかは、70台になって、目を疑いました。

 

そういえば、便秘も解消されつつあります。

 

私の体に、どんな変化があったというのでしょうか?

 

 

所詮、人間はアブラムシ

ビートたけしさんの独立騒動。

www.daily.co.jp

 

たけしさんとしては、こういう騒ぎを避けたくて、多くを語らず独立したはずです。

ところが、それが災いし、早速「愛人に洗脳された」だの「利権を独り占めするため」など、週刊誌に書かれるハメに。

たぶん、オフィス北野のスタッフがそんなことを仄めかしたんではないかと推測。芸能界ではよくある話。独立するタレントや役者さんの悪口をマスコミにリークする。

ですが、これをきっかけに、たけし軍団が怒りの反撃。

オフィス北野の内情をぶちまかします。

そして、社長をはじめスタッフの高給が暴露され、世の中の流れは一気に「たけし頑張れ! オフィス北野の経営陣、酷すぎる!」へ

……この流れから見ると、所属タレントの大部分が、オフィス北野を辞めるんじゃないかしら。そして、分裂。

これは、たけしさんが避けたかったこと。

そもそも、オフィス北野は、「たけし軍団」の互助会的な意味合いもあると思うんです。フライデー襲撃事件のときに加勢してくれた弟子たちを、一生面倒みるのが目的で。

 

この一連の騒動を見て、

「仏教もまた、こんな感じで分裂していったのでは?」と。

ここ最近、「大乗仏教」に疑問を抱きはじめた私、「そもそも、大乗仏教って、自分のことを〝大〟と称して、他を〝小〟と見下しているよな……」と。

で、原始仏教からの流れを、暇をみては調べているんですが。

 

仏教の開祖は、もちろんインドで生まれた「ゴータマ・ブッタ(以降お釈迦様)」。

お釈迦様の教えは実にシンプルで、

苦しみから解放されて救われるにはどうしたらいいか?」という悩みから出発し、

苦しみの正体は〝執着〟である」ことに気がつき、

苦しみから救われるのは〝執着〟を捨てる事」という真理にたどり着きます。

じゃ、〝執着〟を捨てるにはどうしたらいいか?」とその方法論を模索し、結果、

正しい生活をすること」という結論を出します。

一方で、

正しい生活をするのは、〝自分〟に他ならない。なので、自分を救うのは自分しかない。他に頼るな、他を拠り所にするな

と、説いています。

これだけのことですが、シンプルすぎて、なかなか理解されません。

弟子たちは「具体例をあげてください。正しい生活とはなんですか? どうすればいいんですか?」と、質問しまくります。

お釈迦様はそのたびに、その弟子のレベルや立場に合わせて喩えを交えて易しく説きます。

 

弟子たちはその教えを自分流に解釈、アレンジし、それが後々、仏教の分裂を生む事になります。

そして、お釈迦様が亡くなって千年が経った頃、原始仏教を大幅にアレンジした大乗仏教が台頭してきます。今でいう、新興宗教のようなもので…

……って、仏教の歴史はまた別に語るとして。

 

オフィス北野の分裂の件です。

そもそもは、「たけし軍団」の互助会的な集まりだったオフィス北野。ところが、徐々に目先の利益や経営に目が奪われていき、しかも規模もどんどん大きくなる。

こうなると、「初心」が忘れられていくのは、世の常。仏教がそうだったように。

仏教に限らず、どの宗教も結局は分裂してしまいます。

 

なぜでしょうか?

 

ふと、アブラムシのことを思い出しました。

かつて、私は、ベランダでバラを育てていたことがあります。

ところが、あっというまに、アブラムシに占領されてしまいました。

殺虫剤を撒いてもダメ、なにをしてもダメであきらめていた頃、てんとう虫が飛んできて、一夜のうちにアブラムシを食べ尽くしてくれました。

「てんとう虫様! ありがとう!」と喜んだのもつかのま、

数日後には、またアブラムシに覆われるバラ。

てんとう虫が現れる前より酷い、大量発生

まるでこぼれ落ちそう。……というより、こぼれ落ちてました、アブラムシの塊が。

「てんとう虫様、カムバーク!」と祈っていると、

ある日、翅(はね)の生えた小さな虫がちらほら群がっているのを見つけました。

明らかにてんとう虫ではない。……なに?

と、検索してみたら。

どうやら、翅(はね)のはえたアブラムシです。

そう、アブラムシにも、翅がはえることがあるんです!

どういうことかというと、その場所に個体が増えすぎた場合、自然と翅がはえた個体が誕生するんだそうです。他の場所に移るために。

つまり、アブラムシの「独立」です。

 

なるほど。

限界を超えて数が増えると、自然と「独立」する個体が誕生するんだな……と。

これは、生命全体の本能なのかもしれません。

 

と、すると。

仏教も、オフィス北野も、分裂は自然の摂理だったのかもしれません。

 

信じるか信じないかは…(かなりの長文です)

3.11からもう七年。

この時期になると、ある人の話を思い出します。

 

その人の名前は、仮に、Mさんとしておきます。

Mさんの職業は執筆業。

ですが、本業ではなかなか食べていけず、派遣社員もしていました。

Mさんと私が出会ったのは、2010年。派遣先のとあるオフィスでした。

「早く、本業一本で暮らしたい」というのが口癖のMさん。

ですが、当時46歳。46歳になっても芽がでない…というのはかなりヤバい。

というか絶望的。だからといって、今更他の職業に就くのは難しいだろうし、結婚なんてなおさら。

このまま非正規社員として、ワーキングプワーな人生を送るんだろうな……と。

でも、Mさんはいっつも笑っていました。悲壮感も絶望感もありません。

生活はかなりカツカツなはずなのに。

「大丈夫! 私、2010年頃から花開く運勢だから!」

…いやいや、もう2010年ですよ? でも、全然花開いてないですよね?

「うーん。まあ、ちょっとした誤差かな?」

 Mさんは、本業の取引先にもそんなことを吹聴して回っていたそうです。

「私の人生、2010年から急上昇しますから!」

そんなことを言われたら、笑うしかありません。

「それはよかったね」(棒読み)と。

申し訳ないんですが、当時のMさんの状態は「花開く」からほど遠い、どちらかという「枯れていく」ばかりの有様でした。

なのに、なんで、そんなにポジティブになれるんだろう?

「……うーん、実はね。私も、本当は、諦めているところあるんだ」

と、ある日、Mさんは珍しく弱音を吐き出しました。

「もうダメだ、死にたい…なんて思うときもある。そんなとき、頭の奥のほうで声が聞こえるんだ。『大丈夫。絶対報われるから。あともう少し、あともう少し!』って。だから、その声を信じているだけど。……でも、さすがに、いい加減、疲れてきた」

2011年3月になっていました。

Mさんは相変わらず、本業のほうはさっぱり。派遣でなんとか暮らしています。

その派遣の契約も、今月いっぱい。

「来月の仕事、まだ決まってないよー」

さすがのMさんも、笑顔はありませんでした。

そんなある日のこと。

Mさんが、一心不乱にメールを入力しています。

その職場の主な仕事はメールのやりとりで、メールだけで一日が終わってしまうことも。

その日も、ランチのあと、Mさんはずっとメールを入力していました。

そんなMさんの後ろを通りかかったとき、パソコンのディスプレイが見えました。

地震に気をつけてください」

メールにはしっかりとそんなことが入力されていました。

「Mさん、それはなんですか?」と訊くと、

Mさんははっと我に返り、

「え?」と、自分で入力した文に面食らっていたようでした。

「やだー、私ったら、なに入力してんだろ」と、

デリートキーを押してその一文を削除。

 

それから十五分ほどしたときでしょうか。

今まで経験したことがない大きな揺れが。

そう、その日は、2011年3月11日

 

そのあと、計画停電だなんだで、職場は長期にわたって閉鎖。

Mさんとはそれっきりになりましたが、

噂では、Mさんはその後、仕事が大当たり、本業一本で暮らせるようになったとか。

 

とにかく、不思議ちゃんなMさん。

Mさんは、地震以外にも、こんなことをよく言っていました。

当時、政権交代でM党が与党だったのですが、

「うーん、でも、M党は長く続かないよ。すぐに野党に回る。しかも、消滅するかも。2015年頃に、その名前があるかどうか」

などと、予言めいたことを口にしていました。

聞くと、予言ではなくて、占いなんだそうです。

Mさんは独自で占いの勉強をしていて、「2010年から私の運勢が花開く」というのも、占いから導きだしたものだということです。

「でも、素人の横好きが高じたものだから。精度はよくない」と。

「実際、自分のときも、誤差が出ちゃったし」

それでも気になって、「いったいどんな占い?」と訊くと、

「過去の事例を洗い出して、その人の運勢のクセを見る…って感じかな。だから、これはという方程式はない」とのことでした。

 

そんなMさんと、先日、久し振りに話す機会がありました。

 

「会社員だった頃…ロンドンに旅行に行ったんだけど。ロンドンに到着したのが、ダイアナ妃が亡くなった日でね。ロンドン中が異様な空気に包まれていた。

それが理由か、その夜、金縛りにあったの。

『来た来た!』と思ったそのとき、ふぅぅっと私の中に何かが忍び込んできて、私の口を使ってしゃべりだしたのよ。まさに、イタコ状態。

と、次の瞬間、頭にあるイメージが浮かんだの。

大震災の光景。阪神で起きた例の地震のような光景。

そして、

『こんなもんじゃない。あのときの地震よりもっともっと大きな災害がくる。それが起きるのは7月14日』

と、男の人の声で、私がしゃべってるのよ。

マジ、怖かった。

その日から、なんだか毎年7月14日が怖くて……。

まったく、予言するんならするで、何年か……てことも教えてくれないと」

 

Mさんは、冗談めかして話くれましたが、顔はどことなく真剣です。

「でね。例の、自己流の占いで調べたところ、どうも日本はオリンピック後の2021年から3年ぐらい、ちょっとしたダークサイドに落ちる気配。このあたりで、とてつもなく大きい災害に襲われる気がする。……西のほうで」

え? ……何年? 何月?何日? と食い下がる私に、

「一番危ないのは2022年。でも、何月何日かは…。

あ。ちょっと待って。もしかして、例のロンドンでのイタコ体験。そのときに口走った『7月14日』って、このこと?」

Mさんの顔が青ざめます。

 

『こんなもんじゃない。あのときの地震よりもっともっと大きな災害がくる。それが起きるのは7月14日』

 

阪神大震災のときより大きな地震って。……

南海トラフ

私たちの声が、重なりました。

しばしの、静寂。

「いやー、でも、私がロンドンで体験したイタコは、もう20年以上も前の話だし。いくらなんでも、20年前に予言されてもね…」

と、Mさんは笑い飛ばそうとしますが、

大概、「予言」というのはタイムラグがあるものです。

ノストラダムスの大予言なんて、まさに……。

「でも、私なんかただの素人だし、あのイタコ体験だって、疲れからくる妄想だったんだろうし」

「そ、そうだよね。偉大な予言者ノストラダムスだって、かなり外しているんだから。素人の予言があたるはずもないよね」

そう、あたるはずがない、予言なんて。

 

でも、「南海トラフ」は予言ではなくて、必ず来る大地震

心の準備はしておかないといけない……と、

この時期がくるたびに身が引き締まります。

 

 

 

 

信じるか、信じないかは、あなた次第。

 

(以上、事実をもとに創作しました)