今、職場として借りている部屋は、一応はタワーマンションに分類されます。
そして、築浅。
作りもしっかりしていて、見た目もグー! な立派な建物……なんですが。
隣なのか上なのか、はたまた全然違う場所からなのか、
ドスーンドスーンという謎の音や、明らかな足音、そして場合によっては子供の高い声の部分……などが聞こえてきます。
割とはっきりと。
そういえば、共用掲示板に、「生活音、注意!」という張り紙が貼ってありましたっけ……。その中に、「スリッパで歩く音」というのもあり、「昭和の安アパートじゃあるまいし、嘘でしょう?」と。
実は、この五年で、職場を3回も変えた私。どれもタワーマンションで、そしてどれも騒音問題に巻き込まれ、それが面倒で引っ越したのでした。
※三番目の部屋は両隣がない角部屋で、騒音問題とは無縁でしたが、それでも上の階の音は時々聞こえてきました。…が、鳩の糞公害がシャレにならず、引っ越すことに。
小説でも何回か書きましたが、高層の建物は、建物そのものを軽量化するために、戸境を『乾式』の壁で仕切ります。『乾式』とは、コンクリートではなく、簡単にいえば『石膏ボード』。この乾式壁は、とにかく音に弱い。
今借りている部屋は、多分、最新で最先端の技術を使った乾式壁を使用しているはずですが、それでも、音は漏れます。
私が神経質すぎるのか、ちょっと仕事に集中しているときは、気になって気になって。
でも、一日中いるわけではなく、夜は自宅に戻りますので、今のところは「ちょっと気になる」程度なんですが、これが、住まいとして利用していたら……と思うと。しかも、購入した部屋だったら……と思うと。
今、大ブームのタワーマンション。
階数ヒエラルキーばかりが問題になりますが、実は、騒音問題のほうが深刻だと思うんです。
……騒音問題対策、タワマン住民はどうしているのか気になるところ。
ちなみに。
コンクリートで作られた壁は「湿式壁」と呼ばれます。
昔ながらの団地なんかは「湿式壁」です。騒音問題で殺人事件が多発した昭和時代、遮音は集合住宅の最重要課題で、だから、戸境壁は分厚いコンクリート壁で作られました。
そんな歴史を忘れたかのように、今は、乾式壁が多数派。
高層物件が増えたせいですが、それ以上に、「軽量」で「安い」というのも選ばれる理由なのかもしれません。
が、私は、「湿式壁」にこだわりたいと思いました。
神経質ですから。
音が聞こえてくるのも嫌ですが、自分が音を出して迷惑をかけているんじゃないか?と思い悩むほうが、辛いのです。
で、自宅を購入するときは、「湿式壁」かどうかに注目しました。
どんなに理想的な物件が現れても、「湿式壁」でなければ却下。
こうして選んだ今の自宅は、今のところ、騒音の悩みはありません。
ただ、マリモさんの夜の大運動会が、下の住人さんを悩ましていないか、それだけは気がかりですが……