インサイドヘッド。
めちゃくちゃ面白かったです!
心が壊れて、そして修復されていく過程が、こんなエンタメになるなんて!
哲学的にも心理学的にも、お子様からお年寄りまで楽しめてかつ参考になる作品でした。
「悲しみ」が、心の再生の鍵になるラストもよかったです。
「喜び」だけでは、本当の幸せは構築できなくいというメッセージ。
ところで。
インサイドヘッドでは、感情(意識できる分野)を扱っていましたが、人間の体は、意識でコントロールできない分野も重要です。
それは、「自律神経」。
各内臓を動かしたり、食べ物を消化して分解したり、血液を流したり、ホルモンを分泌したり。
実は、人間が意識して動かせる分野のほうが少ない。
自律神経の管轄分野で、唯一、意識的にコントロールできるのは、呼吸だけ。
細胞レベルでみてみても。
太古、元々は別々の細胞だったものを取り込んだり合体したりして(その代表例がミトコンドリア)、長い年月をかけて今の体ができあがりました。
つまり、一人の人間の体は、個々の集合体。
つまりつまり、「自分」の体は自分だけのものじゃないんですよね。
「意識」できる範囲の分野なんて、ほんの一握り。
なのにその「意識」は独裁者のごとく、「自分の体は、自分のものだ!」と、ときには体を酷使したり、自暴自棄になったり、不摂生したり、最悪自殺したり。
24時間寝ずに働いている細胞にしてみれば、理不尽な虐待です。
「自分を大切に」というのは、
「その浅はかな感情と独断で、必死に生きている細胞まで道連れにするな」ということなのかもしれません。
ということで、今度は、感情でコントロールできない分野の細胞たちにスポットライトをあてた、作品を希望します。
追記。
私は酷い偏頭痛持ちなので、映画館で作品を見ると、ハンパない頭痛がやってきます。
映画館の暗闇に点滅が、頭痛を誘発するんです。
最近は、もっぱら、映画はテレビ。
でも、「インサイドヘッド」のような作品は、スクリーンで見たかった…
舞台やコンサートなんかもそうで、
暗闇や照明で、吐き気と頭痛が必ずやってきます。
若いときは耐えられたんですがね…。今は、無理。
頭痛が起きるときの、私の頭の中をみてみたいもんです。