真梨幸子mariyukiko’s blog

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ゴミ屋敷が増えた本当の理由

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平成に入ってから、

ゴミ屋敷が増えているように感じます。

もちろん、大昔から掃除や整理整頓が苦手な人はいました。

でも、昔は、掃除をさぼっても整理整頓しなくても、

ゴミが部屋を埋め尽くす……なんてことは

そんなになかったように思います。

 

では、なぜ、ゴミ屋敷と呼ばれる凄まじい部屋が増えたのか。

答えは簡単です。

「物が簡単に手に入る」時代だからです。

それでも、80年代(昭和時代)ぐらいまでは「ゴミ屋敷」問題は顕在化していませんでした。

顕在化したのは、

「平成」に入ってからです。

なぜか。

これも答えは簡単です。

「物を捨てるのが難しくなった」からです。

 

私が学生時代ぐらいまでは、

ゴミを破棄するのは簡単でした。

プラスチック、生ゴミ、紙ゴミ、金属、

いらないものはなんでもかんでも

真っ黒いゴミ袋に入れて捨てればいいだけでした。

中には、川や道路や空き地なんかに捨てる不届き者も。

おかげで、日本中、ゴミだらけ。

特に川は公共のゴミ捨場の様相で、

そりゃ酷かった。

「ゴミで日本は滅亡する」とまで言われるような有様でした。

 

そして、バブル崩壊の前後、

「地球に優しく」的な「エコ」ブームが到来します。

その頃から、「ゴミの捨て方」にルールができるようになります。

 

まずは、半透明のゴミ袋で捨てることがマストになり、

ゴミを分類するのがマストになり。

それが全国的に広がっていったのが、私の記憶ですと

1990年代後半。

地域によってはかなり細かい分別ルールができました。

ゴミを不法に捨てる輩をテレビのワイドショーで徹底的に叩きはじめたのもこの頃です。

(夕方のニュース枠でよく特集されていました)

当時、私は所沢に住んでいたのですが、

ダイオキシン問題に揺れていた所沢住民のゴミ問題意識はかなり高く、

それが理由なのかゴミの分別もかなり細かった。

うちにもゴミ箱が5つぐらいあったでしょうか。

私の感覚ですと、このあたりから「ゴミ」を家に溜め込む人が増えていったように思います。

一方、川崎市なんかはゴミの分別はゆるく(当時)、

川崎市に住んでいた知人が羨ましかった記憶があります。

自治体によってゴミ屋敷が多いところと少ないところがあるというのが私の推測です。

ゴミ屋敷とゴミの分別ルールの厳しさは比例していると思われるからです。

 

つまり、川崎市なんかは、街そのものは汚くても、

ゴミ屋敷は案外少なかったんでは?

(現在、川崎市のゴミ分別ルールがどうなっているかは分かりませんが)。

 

ゴミ屋敷をさらに増やした原因があります。

500mlペットボトルの解禁。

さらには、「リサイクル法」の施行です。

実は、私もこれをきっかけにして、

自分の部屋をゴミ屋敷にしてしまいました。

パソコンが簡単に捨てられなくなり(粗大ゴミもNG)

18年分のパソコンを部屋に溜め込む結果に。

 

私の場合は、

「リサイクル法」以外にも、原因があります。

それは、会社員を辞めてフリーライターになったため、

昼夜逆転の生活がはじまってしまった……という点です。

つまり、「朝8時まで」にゴミを捨てられなくなったのです!

(当時住んでいたマンションは常時ゴミ捨てOKのところではなく、

早朝から朝8時までゴミを捨てるルールでした。夜捨てるのは厳禁)

なので、朝、起きられない私はゴミをなかなか捨てることができず、

部屋に溜め込むことに……。

 

私の経験上、

自分の部屋をゴミ屋敷にしてしまう三大原因は、

・ゴミの分別

・リサイクル法

・朝、起きられない

なんじゃないかと。

 

あ、もうひとつ、大きな原因が。

「百均」なんかのお値打ち品が大量に出回っているという点。

 

 

物を手に入れることは簡単でも、

物を捨てるのがとても難しい……

のが、今の時代。

特に日本は、

手に入れる難度はかなり低いのに

捨てる難度がめちゃくちゃ高くて、

そのバランスはかなり悪い。

だから、

百均なんかで安物をガンガン購入して、

それを捨てられずに、ゴミ屋敷にしてしまうのです。

 

ゴミ屋敷に住んでいると、

運気まで下がり、そして、心も荒む。

耐えられず、

究極の断捨離をすることを決意しました。

ゴミ屋敷にしてしまった部屋を

部屋ごと「捨てる」ことにしたのです。

引っ越したんです。

そのとき、ゴミを捨てるのに

20万円ほどかかりました。

それでも安い方だと思います。

 

次の部屋は、「24時間ゴミ捨て可能」な部屋を選びました。

これにはかなり助けられました。

昼夜逆転しがちな私の職業の場合、

いつでもゴミが捨てられる……ということがどれだけありがたいか。

 

そして、物を買う時には

あえて高いものを選ぶようにしました。

大切に長く使うため。

(百均には行かない)

さらに、物を買う時は、

「本当に必要か?」

「それをどこに置くのか」

「捨てる時に面倒ではないか?」

ということをまず考えるクセをつけました。

おかげで、たかが3千円の台車を購入するのに、

5年、かかりましたが……w

また、なにか一つ購入したら、なにかひとつ捨てる……というクセもつけました。

とにかく、(非常食・災害グッズ以外は)溜め込まない。

おかげで、今は快適に暮らしています。

そんな暮らしを手に入れまで、

20年ほどかかりましたよ、私の場合。

 

ゴミ屋敷。

これは、特殊な人だけが陥るものではなく、

誰でも陥る可能性のある「罠」です。

ちょっとしたことで、

部屋が、あるいは人生が

「物」(ゴミ)に呑み込まれてしまいます。

 

「物」は怖いです。

魂、宿ってますから。

ある日突然、「モンスター」と化すのです。