ギックリ腰。
そのポップな響きから、あまり深刻なものとは思っていなかったんですが、実際自分がなってみたらこれはかなりやばいなと。痛みの中ではかなり上位に入るのではないでしょうか。ぎっくり腰と言う名称を変えたほうがいいと思います。誰もがおののくもっと深刻な名前に。
なぜギックリ腰になったのか。
思い当たることがあります。いえ、多分100%それが原因です。
先週末、版元で300冊分のサインを書いたのですが、その時の「姿勢」が原因です。
担当さんにご迷惑がかかるといけないので黙っておこうと思っていたんですが、でもやっぱり注意喚起のために書き残しておきます。
サインを書いたのは応接間でした。
つまり作業をする前提ではない場所です。テーブルはあの低いセンターテーブル。
ふかふかのソファーからそのセンターテーブルに向かって作業をすることになりました。センターテーブルはご存知の通り、とても低い。あの低いテーブルで作業をするとなるととても不自然な姿勢をとることになります。
なので最初の10枚あたりから、『あら?』と腰に違和感を覚えました。50枚位書いたあたりからちょっと我慢ができなくなり、台の高さをあげたいのですが何とかなりませんかと直訴。
何冊か分厚い本を持ってきてもらいそれを台にして描き続けましたが、でもやっぱり、やりにくい。
200枚目あたりからもうちょっと限界な感じでした。
「会議室、一時間ぐらいならとれそうですが、移動しますか?」と提案されたのですが、移動するだけで時間がとられそうだったので、
「大丈夫です。このまま頑張ってみます」と、残り100枚を書きました。
約4時間後、ようやく作業は終了しました。
腰がヒリヒリしましたが、その時点ではまだ普通に動くことができましたので、あまり深刻には考えませんでした。
衝撃はその2日後にやってきます。
腰がなんとなく痛いなぁと思っていたんですが、普通に生活をしていたんですね。
で、ゴミを拾うと腰を曲げたその瞬間、力任せにバットで腰を殴られたような痛みが。
目から火花が飛び散るとはまさにこのこと。
幸い倒れ込む前に壁に寄り掛かったので最悪なことにはならなかったのですが、それでも30分はそのまま動くことができませんでした。
もうそれからが大変です。
立ったり歩いたりしている分にはなんとか大丈夫なのですが、座ったり寝たりするのがもう痛くて、辛くて。
寝返りを打つたびにその激痛で目が覚めてしまうほど。
いちど座ったら立つまでに相当な時間もかかり、一番大変なのがパンツをはいたりタイツをはいたり靴をはいたりするあの動作です。
最初のうちはパンツを履くまで10分ぐらい時間がかかりました。今はコツを覚えたので、5分ぐらいに短縮はされましたが。
とにかく腰を使う動作が全てダメなので、ほぼ立ちっぱなしの生活。今度は足がパンパンにむくんでしまいました。
ぎっくり腰を発症してからもう3日も経ちますが、相変わらず痛いです。昨日なんか、椅子に座って立ち上がるろうとした瞬間に激痛が走って。そのままフリーズしてしまいました。そんな私にモナミちゃんが遊んで遊んでと抱きついてくるので、もうまさに地獄です。
とにかく今回のことで思ったのは、腰がいかに重要かと言うことと、不自然な姿勢で作業はしてはいけないと言うことです。
そして、体に違和感を覚えたら我慢せず、その作業をやめるか、他の改善策を探すこと。
今回は、変な姿勢で長時間サインを書いたのがトリガーとなりましたが、それ以前にも腰をあまりいたわってこなかったのでその積み重ねの結果だとは思います。
『もうこれ以上はダメだ。腰をこれ以上酷使しないでくれ』と言う体の訴えだったのでしょう。
痛みと言うのはやはり警告なのです。なので下手に鎮痛剤は飲む事はせず、痛みに忠実になろうと思います。痛みがあるうちは無理はせず。
痛みがなくなるまで、腰に寄り添って生活をしていこうと思います。
皆さんもくれぐれもご用心ください。体は突然悲鳴をあげます。ぎっくり腰も突然やってきます。無縁な人なんかいないのです。
ちなみに。
私の隣で落款を押す作業をしていた担当さんは、首と肩をやられたようです。
パンパンになり、首が回らなくなったのだとか。
やっぱりな……と(´Д` )