小学館の冊子「きらら」で、「祝言島」という作品を連載しているのですが、これが残すところあと2回。
今、ラスト前を執筆中。
本当にまとまるのか?と他人事のようにドキドキしているのですが、まあ、なんとかなるでしょう。
というか、今回に限り、犯人と動機は初めから決定していて、その結末にどう話を落とし込んでいくか……というのが今回の最大の課題なわけですが。
これ、書き下ろしだったら、多分、途中で投げ出していたかも。約2年という期間があったから、その時々で話を展開させることもできました。
昔は、私は書き下ろしのほうが向いている……とも思ったんですが、今は、「いや、その時々で話を盛りあげる必要のある連載のほうが書きやすい」ということに気がつきました。
が、このご時世。
はっきりいいまして、連載をとるのはかなり難しいです。
媒体そのものがどんどん休刊しているし、残っている媒体も、連載ではなくて短編にシフトしている感があります。
その短編ですら、作家をかなり厳選しはじめている……というちょっと怖い話ももれ聞きました。
今のところ私は、「フジコ」バブルの余韻で、細々とではありますが、雑誌掲載用の作品を依頼されていますが。その余韻もいつまで続くか分かりません。
その余韻が消える前に、フジコ以上、またはそれと同等の花火を打ち上げとかないといけない……と、どの作品にも「これこそ私の最高傑作」という思いで入魂しております。
が、こういう考えもあります。「バブルも花火も所詮は砂上の楼閣」。
そうなんですよね……。血糖値と同じで、ドカ食いして血糖値をぐんと上げてしまうと、下がるのも急激。だから、すぐにお腹が空いてしまって、つまみ食いしてしまう。
ドカ食い→血糖値急上昇→血糖値急降下→激しい空腹感→間食→……
その結果、体内は血糖が溢れ、いつしか不治の病に。
人生も、それと似ているところがあります。
運が急上昇すると、その反動で急降下します。結果、なんとか運を引き上げようといろんなものに手を出して(ギャンブルとか投資とかうまい話とか)、最後はドボン。
……ところで。
半年に一度、血液検査をします。先日の検査の結果が出たのですが。
……なんと。「糖尿病予備軍」の「予備軍」と診断されました。
空腹時血糖値は余裕の正常値内だったのですが、なんでも、「HbA1c」という値が、ギリだったのです。HbA1cとは、1ヶ月〜2ヶ月前の血液内の血糖値のことらしく、採血したときの血糖値は正常だったけれど、それ以前はちょっとヤバいかも……という診断です。
半年前の検査では、HbA1cも余裕で正常値だったのに……。
なんと。高血圧に続いて、糖尿病の危険も!
しかも、この半年で!
年齢って怖いです。五十を過ぎて、ここ数ヶ月で、体が一気に老化モードに。
多分、人間の寿命って本来は五十歳ぐらいで、だから、体のスペックも五十まで生きるように設計されていて、五十ぐらいまでは、体がなんとか健康を保ってくれた。
が、五十以上生き続ける場合は、自力で努力しろ……ってことなのかもしれません。
つまり。私は人生の「おまけ」時代に入ったわけです。
多分、仕事もそうなんでしょうね。
「フジコ」ヒットでいただいた「おまけ」を、大切にします。