さて、電通の過労死問題が話題です。
残業月100時間ぐらいで……と思う方もいるでしょう。
私も、働き盛りのときは、月残業150時間なんて当たり前でした。
バブルのときでしたからね。
「24時間働けますか」の時代。
ですが、今回の過労死は、「残業」が原因ではないと思います。
実は、この広告代理店と仕事をしたことがあるのですが、なんというか……、まあ、殺伐しているんですよ。
私は、「クライアント(お得意)」側の人間として仕事をしていたので大切にされましたが、そうでない、子会社の出向組とか下請けさんとか(もちろん社員さんとか)、かなりご苦労されていた感じでした。
社内全体が「威圧」と「プレッシャー」と「神経衰弱」の空気にまみれて、人間関係も殺伐して見えました。とにかく、独特な雰囲気。
クライアントとして仕事していても、ひどく居心地が悪かったです。
多分、過労死の原因は、残業そのものではなくて、この得体の知れない「殺伐」とした空気なんじゃないかと。
同じ残業するんでも、自らの意思で、かつ目的があってする残業と、そうでない残業とでは、雲泥の差です。
着地点がどこなのか分からないまま、強迫観念に突き動かされるようにする残業なんて、考えただけでぞっします。生きているのが嫌になるのも理解できます。
これって、怪しいセミナーや宗教が使う「洗脳」の方法と似ているんですよね。
意味も目的も示さず、ひたすら疲労させるだけの「修行」を強要し、自ら考える意思を奪ってしまう。
そうして、組織の従順な信者が誕生するわけですが、それに耐えられなかった者は、死。
……言い過ぎでしょうかね。
まあ、所詮、部外者なので、無責任な意見です。ごめんなさい。
ちなみに。「鬼十則」を、ネットで拾ってきました。
特に、「6」が恐ろしい。
まさに、「洗脳」の手口。
1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
2. 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3. 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4. 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。