人間一人一人の運勢にバイオリズムがあるように、時代そのものも一つの人格として捉えるならば、バイオリズムがあります。
人間、半世紀も生きていると、(それ以上生きてらっしゃる方から見ると)まだまだ若輩ながら、時代のバイオリズムというものを肌で感じます。
その最たるものが、「定番」。
一昔前は、それがまるで絶対的な定番であるかのように「エロを入れると売れる」というのがありました。
少年漫画でいうところの「パンチラ」。
ですから、エロはどちらかというと苦手な私ですが、頑張って、作品ごとに入れてきたのです。
内心、「いやだな……。恥ずかしいな……」と思いつつ。
※デビュー作の「孤虫症」は例外。あれはエロありきなので、かなり気合いを入れて書きました。
ですが、ここに来て、「エロは、もしかしたらもう求められていない? いや、避けられている?」と。
去年、ヒットしたドラマなんかも、大半は、エロから離れたものです。無論、不倫ものなんかは一部の人からは絶対的な人気があるのですが、それすら、一時期の勢いはないように思います。
これが、時代のバイオリズム。
突然、極端から極端に振れるから、怖い。
そして、「時代」のバイオリズムは十二年単位で変化するそうなので、この空気はしばらく続きそうです。
私も、エロは控えます。
というか、書いていて苦痛しかないので、むしろ喜ばしいことなんですが。
なので、「ヌードになって(あるいは、濡れ場シーンに挑戦して)、一旗揚げよう」とお考えの芸能人の皆様は、これからの時代、脱ぎ損になる恐れも。
信じるか信じないかは、あなた次第。