「漫勉」に夢中な、マリモさん。
マリモさん、「漫勉」がはじまると、それまでどんなに暴れていても、さささぁっとテレビの前を陣取ります。
マリモさん、もしかして、前世は漫画家さんだったのかな…。
ところで、小学校の頃は、漫画家になりたかった私。
家族にも親戚にもクラスメイトにも「絵が上手いね〜」と褒められ、絵画コンクールでも何度か入選していて、調子こいていた私です。
授業中でさえ漫画を描いていたものですが、
あるとき、ふと、その紙を裏返してみて見ると、激しくデッサンが狂っている。
あの衝撃たるや。
初めて録音した自分の声を聴いて、そのあまりの違いに、ショックで寝込んだときと同じ衝撃でした。
それからというもの、紙を裏返したり鏡に映したりしてデッサンの狂いを確認して、練習に励んだんですが、どうも克服できない。
しかも、
あるとき、気がついたのです。
「あ、私、左向きの顔しか描いていない」と。
「描いていない」ではなくて、「描けなかった」んです。
それ気付いたとき、「あ、私、絵の才能ないな」と悟り、漫画家になる夢も諦めました。
そんな程度で諦めるんですから、大した夢ではなかったんだと思います。
さて。
「漫勉」を見ていると、どんな大御所さんでも、超絶絵が上手い天才さんでも、かならず原稿を裏返したりして、デッサンの狂いを確認しています。
そして、日々、デッサンやクロッキーの練習をしている。
……なにか、泣けてきました。
あんなに簡単に諦めた私が情けなくなり。
さてさて。
私が漫画家を目指していた頃、来る日も来る日も模写していた「愛と誠」。
(だって、構図も人物も、どれも素敵過ぎて、模写しないではいられなかった)
そのながやす巧先生が、来週のゲストだそうです。
デビュー以来、一切アシスタントを使わず、一人で描いてらっしゃる先生(たった一人で、梶原一騎原作の作品を毎週描いていたなんて! しかも、あのクオリティ! 超絶すぎます)。
その孤高な現場、とても気になります。