「全裸監督2」を視聴しました。
何日かに分けてちょっとずつ見ようと思ったんですが、結局、徹夜して一気見。
つまり、それだけ面白かった!ということです。
地上波では、地球が割れても放映は無理と思われるようなシーンがてんこもり。
エロ以外にも、アンチコンプライアンスなシーンが溢れています。
例えば、全編、誰かしらタバコを吸っている、
車の窓からゴミを投げ捨てる…などなど。
今の時代、こんなシーンがテレビで放送されたら大炎上です。
この程度で大炎上してしまう今の世の中がおかしいんですけどね。
※タバコ嫌いな私ですが、演出としての喫煙は許容していいんじゃないかと常日頃思っています。でも、テレビでは、タバコはみごとに排除されてしまいましたね。
コンプライアンス的な縛りが多い地上波のドラマ(または地上波での放送を見込んでいる映画)では、悪役すら優等生。
そんな環境で演じなければならない俳優さんたちにはどことなくフラストレーションを感じます。
そんなフラストレーションを爆発させるかのように、「全裸監督」に出演の俳優さんは、隅から隅まで生き生きとしていて、輝いています。
もう、みんな、主演賞あるいは助演賞をもらえるレベルの熱演なのでございます。
特に、ヤクザパートのみなさんの怪演たら。
そういえば、大昔、どこかの大物俳優さんが
「日本の俳優は、チンピラ(ヤクザ)、遊女(娼婦)をやらせたらみな輝く」的なことをおっしゃっていたんですが、まさにそれなんです。
本業ですか?というぐらい、凄まじいのです。
ヤクザパートの役者さんが全員、カッコいいんですよ!
特にトシ(満島真之介さん)は、まさに、もう一人の主役ですね。
でも、私の推しキャラは、川田さん(玉山鉄二さん)。
あんな2枚目なのに、どこか頼りげない変態スケベさん。
テレビではたぶん見ることがない玉山鉄二さんのSMシーンや、人形愛好家な側面は、なぜか感動すら覚えてしまいました。
愛する人形を弔うシーンなんて、おかしいんだけど涙が滲んでしまいました。
いずれにしても。
豪華俳優陣から無名の役者まで、隅々まで輝いている奇跡のような作品でございました。
機会がありましたら、ぜひ。
おすすめでございます。
この息苦しい世の中、間違いなく、発散できます。
追記
前作は歌舞伎町が舞台でしたが、今回は渋谷が舞台。
スクランブル交差点が何回か出てきますが、
「よく、あそこで、こんなおおがかりな撮影ができたな…」と。
で、調べたら、どうやら、スクランブル交差点を再現したセットなんですって。
もともとは中国映画用に建てられたセットらしいんですが、この再現率、すごくないですか?
いやはや、顎がはずれそうになりました。
追記2
本作の制作が発表されたとき、アイドル業界では衝撃が走ったそうです。
というのも、例のスキャンダルがドラマに盛り込まれそうだ…という噂が流れたから。
例のスキャンダルとは。某大手アイドル事務所に所属していた超大物アイドルの暴露AVが発売された事件。
「ありがとう○○ちゃん」事件です。
どんな形で描かれるのか。
私もそれが気になっていましたが、想定外に、がっつりと描いていました。
もちろん、実名ではありません。
AVのタイトルも、「ありがとうケンちゃん」。
でも、あの当時を知る人ならば、「あ、○○ちゃんのことか」と。
(○○が、当該事務所を退所することになった理由のひとつでもあります。表向きはまったく違う理由になってますが)
某アイドル事務所も、ざわついているかもしれません。
これも、地上波では絶対流せないエピソードです。
あ、あと。
土井たか子さんは実名で登場。
土井さんはマドンナ旋風を巻き起こしましたが、
同じマドンナ(女性)であるはずのAV女優を見下しているかのようなシーンで、
これも、なかなか意味深でした。