人類滅亡のシナリオは、すでに最終局面を迎えつつある。
……なんて書くと、なにやら怪しいオカルトサイトのようですが。
でも、今回は「人類滅亡」を真剣に考えたいと思います。
なぜ、「人類滅亡」というコンテンツは、これほど人を魅了するのか。
古今東西の宗教には、かならず「人類滅亡」が織り込まれ、言うまでもなく、キリスト教にも仏教にも、人類滅亡は経典のクライマックスとなっています。
むしろ、人類滅亡を謳っていない宗教を探すほうが難しい。
宗教は麻薬……と言った偉い人もいますが、宗教が麻薬なのではなく、「人類滅亡」という幻影が麻薬ともいえます。
そう、「人類滅亡」の幻影は、人を酔わすなにかがあるのです。
そういう私も、「人類滅亡」というワードを見ると、つい、クリックしてしまいます。
ということは、人類は滅亡したがっているのかもしれません。
もっといえば、滅亡することが、人類に課せられた使命というか、本能というか。
では、人類が滅亡する理由はなんでしょうか?
天から降ってくる恐怖の大王でしょうか? 気候変動でしょうか? 大災害でしょうか? 大洪水でしょうか? 大感染病でしょうか? 核戦争でしょうか?
いやいや、そんなことでは、人類は滅亡しないと思います。
ホモサピエンスが誕生してから今まで、人類は何度も(気候変動や伝染病や戦争で)滅亡の危機に遭遇しましたが、なんだかんだで現在まで生き残りました。
それは、その類稀なる生命力に他なりません。
そう、どんな危機に瀕しても、人類は子孫をつなげてきたのです。
どんなに劣悪な環境でも、女は子供を産み、育ててきました。
まさに、人類がここまで種を繋げて来れたのは、女性の逞しさにほかなりません。
が、ここ百年ぐらいで、女性の心に大きな変化が生じてきました。
男女平等、社会進出。そして、極め付けが、「どうして女だけが妊娠、出産しなくてはならないのか。子育てをしなくてはならないのか」という、母性に対する疑念。そして、放棄。
特に、先進国の女性ほど顕著で、その証拠は歴然。先進国ほど、少子化が止まりません。
そう、豊かな国ほど、子供が減少するという不思議。
「だって、子供はお金がかかる。この収入じゃ、とても子供は育てられない」
という人も多でしょう。
が、決して豊かではない発展途上国のほうが、子沢山です。
内戦や戦争が絶えない国ほど、子供が次から次へと生まれる。
つまり、子供の多さは、豊かさに比例しないんですね。
反比例するんです。
なぜか。
それは、やっぱり、女性の意識の変化が大きいのではないでしょうか。
先週、あるテレビ番組で「脂肪」を特集していたのですが、「脂肪」は、女性にとって最も重要な臓器のひとつで、脂肪のつきぐあいによって初潮がきて、充分に脂肪がつくと妊娠が可能になる。逆に、過度なダイエットで脂肪を減らすと生理が止まり、妊娠もしにくい体になる。それでも、(特に先進国の)女性は脂肪を嫌悪し、それをすべて削ぎ落とそうとする。
子孫を残すのが生物の最大の使命というか本能だとしたら、人間の女性はその逆をいっている……というんですね。このまま「脂肪」憎悪、「痩せ」信仰が進めば、人類の女性は妊娠することができなくなると。
なぜに、女性はここまで「脂肪」を憎むようになったのか。
これを聞いて、「あ」と思いました。
そうか。もしかしたら、人類滅亡の鍵はここにあるんじゃないか?って。
人類滅亡の前に、新しい種類の人間(新人類)が現れる……と予言する経典も多いのですが、その新人類って、先進国の女性のことなんじゃないの?と。
(私を含めて)先進国の女性は、妊娠の不公平さに不満を覚え、それに抗うように脂肪を燃やす。そしてついには子孫を残すことなく、(私のように)おひとりさまとして人生を終える。
つまり。私って、人類滅亡の片棒を担いでいるんじゃないの?
そう、人類滅亡のトリガーは、悪魔でも戦争でも天変地異でもなく、人類の(特に女性の)心の変化なのかもしれない!
このまま、世界中の国が豊かな先進国になり、女性進出が拡大したときこそが、人類滅亡の最終章なのかもしれません。少子化が著しく進むのは明らかですから。
ちなみに。
男性を男性たらしめているY染色体は、どんどん短くなって、今にも消える運命なんだそうです。
今は、その過渡期。
Y染色体が完全消滅したときこそが、人類滅亡の仕上げなのかもしれません。
それは明日かもしれないし、百年後かもしれない。
いずれにしても、Y染色体の未来は儚い。
要するに。
人類滅亡は避けられない、人類にあらかじめインプットされたプログラムなのかもしれません。だからこそ、これほど魅了されるんでしょうね。