なにげなくリモコンをぽちぽちしていたら、こんな番組が。
「全告白!国際ロマンス詐欺~漫画家が陥った“偽りの恋”」
という番組。
大英博物館で作品が展示されたり、グッチとコラボしたりと、世界的にも知られるレディコミの女帝、井出智香恵さん。
ドラマ化された「羅刹の家」は、話題になりましたね。
そんな井出先生、2年ぐらい前にはこんなインタビュー記事が出ていました。
鬼畜でポンコツな元旦那に振り回された壮絶人生を語る、先生。
男はもう懲り懲りよ……と思いきや、
「今、(ネットで知り合った)年下の彼氏がいます」。
その年下の彼氏が、まさに、詐欺師野郎でございました。
「野郎」といっても、敵は男か女かもわからない。
しかも、振り込め詐欺と同じで組織的な詐欺ですから、敵は複数人。
国際ロマンス詐欺は、結構古典的な詐欺で、20年ぐらい前から定期的にニュースになっています。ドラマ「相棒」でも、ネタになっていました。
当時は、単純な結婚詐欺だったのですが、驚いたことに、最近はブラックマネー詐欺とのコラボのようです。
(こちらを参照)
なんで、この手の詐欺、なくならないんだろ?
日本では、M資金詐欺というのが有名なんですが、これも、何十年にもなるのにいまだにひっかかる人がいる。
国際ロマンス詐欺もブラックマネー詐欺もM資金詐欺も、実は被害者には共通点があります。
それは、「ある程度社会的地位がある人。あるいは著名人」です。
M資金詐欺なんて、大手企業の社長さんやら、政治家さんやら、有名俳優さんなんかが次々とひっかかってました。(フィンガー●の長男さんも、ひっかかりましたよね……)
たぶん。社会的地位がある人は、「自分には詐欺は近づいてこない」という油断があるように思われます。
たとえば、「莫大な資金を管理している組織にあなたは選ばれました。20億円を融資します」なんて言われたら、「自分のところにくるぐらいだから、本当の話なのかもしれない」と思ってしまうかもしれません。20億円というお金に現実味を感じることができてしまうから。だから正常性バイアスがかかりまくる。
井出先生も、「なんで、ハリウッドスターからラブコールが?」と最初は思ったらしいのですが、前述のように世界的に知られているサブカルチャーセレブ。ラブコールがあっても不思議ではない環境に置かれています。
これが一般人なら、「20億円? ハリウッドスター? そんな馬鹿な!」とすぐに詐欺を疑うのかもしれません。
それにしても。
番組で見せた、井出先生の涙。
先生、真剣に、詐欺師に恋をしていたのだな……と。
70を過ぎても恋にハマる先生の感受性が羨ましくあります。
〈参考〉