BSプレミアムで「ミザリー」を放送していたので、20年ぐらい振りに視聴。
いやはや、今見ても色褪せない面白さ(怖さ)!
とにかく、痛いんですよ、この映画。
アニー役のキャシー・ベイツの怪演もさることながら、シェルダン役のジェームス・カーンの演技も凄まじい!
痛い演技させたら世界一なんじゃないでしょうか?
1時間45分、ひたすら「いたたたたたた」と顔をしかめながらの視聴でございました。
「ミザリー」というのは、作中作のロマンス小説のヒロインの名前。
その「ミザリー」にはまった狂気の女が「アニー」。
でも、印象的には、すっかり「ミザリー」=「アニー」になっていますよね。
私的には、スティーヴン・キング原作の中でも、ナンバーワンの怖さです。
超常現象も超能力も幽霊もモンスターも出てこない、ただただ、人間の怖さを描いた作品。
いつかは自分の身にも降りかかるかもしれないという恐怖。
あるいは、自分がそんな狂気の人物になってしまうかも?という恐怖。
なにを隠そう拙著の「みんな邪魔」(更年期少女)は、「ミザリー」のような小説を書きたい!と思い立って、書いた小説です。
「ミザリー」はロマンス小説のヒロインにハマりこんだ女の話ですが、「みんな邪魔」では、少女漫画のヒロインにのめり込んだ女たちの話です。
私も、粘着質で狂気のオタク気質を内包していますので、「ミザリー」にのめり込むアニーの気持ちが理解できたりします。
推しのキャラクターが死んだり、または想定外の相手と恋愛関係になってしまったときは、ご飯が喉に通らないぐらい落ちこんだものです。
だからといって、アニーのように、作者を監禁して自分好みの物語を書かせるなんてことはできませんので、自分で二次創作的なものを作ってみたり。思えば、これが、小説家への第一歩だったように思います。
それにしても、「ミザリー」ってどんな小説なんだろう?
ところどころ説明されるその内容は、ザ・ロマンス小説って感じですが。
でも、ちょっぴり「赤毛のアン」も入っているような?
それにしても、アメリカのロマンス小説って、すごいですね。
初版は百万部ってw
追記。
小学生の頃かな? 深夜放送かなにかでやっていた「ロザリー」という映画(ドラマ?)も忘れられない。
荒野のようなど田舎でヒッチハイク少女に出会った男。
純粋な親切心から少女を家に送り届けるが、徐々にロザリーの狂気が剥き出しになり、男は監禁されるはめに。
(男、少女に両足を破壊されるんですが、この辺は「ミザリー」の流れと似ています)
ご存知の方、いるかしら?