ここ最近、アマゾン様にお勧めされるがままポチポチしていたら、
ライブラリーがこんなことに。
きっかけは、この本でした。
「かってにシロクマ」「コージ苑」でおなじみの相原コージさんの最新作です。
私とほぼ同年代の相原コージさん、まさか、うつ病に罹患されていたなんて……。
しかし、こんなことを言ったら怒られるかもしませんが、この本はめちゃくちゃ面白くて、声を出して笑ってしまいました。
うつ病をここまで笑っていいのか?という罪悪感を覚えながら、笑が止まらなった。とはいえ、かなりシリアスな内容です。自殺未遂の箇所なんて、背筋が凍る思いでした。
しかし、うつ病、多いですね……。
うつ病までいかなくても、睡眠障害で睡眠導入剤を使用している人は多いかと思います。
三年前に亡くなった母も、睡眠導入剤、処方されていました。
記憶だと、五十代ぐらいから(更年期障害が原因か)眠れないと訴えるようになり、夜酒と睡眠薬を。
母が平均寿命まで生きられなかったのは、これが原因じゃないのかな?と、いまだに疑っています。
私も睡眠障害ですが、でも、一度寝てしまったらがっつり六時間は眠るので、「障害」というより、ただ睡眠リズムが推奨されている時間にやってこないというだけだと思われます。
そう、朝起きて、夜寝る。推奨されているこのリズムに、どうしても合わせられない。
一時は悩みましたが(その悩みのせいでますます眠れなくなる)、作家専業となってからは開き直って、眠たくなったら寝る、というふうに切り替えました。すると突然眠気がやってきて、爆睡。
現在は完全に昼夜逆転の生活になってしまいましたが、まあ、朝起きなくちゃいけない用事もないし、猫姉妹のリズムにも合っているので、このままでいいか……と。
しかし、なんで人間は、朝起きて夜寝なくちゃいけないんでしょうかね?
それって、「労働」するのに効率がいいからってだけですよね?
人間のように、一定時間だけがっつり寝る哺乳類って珍しいように思います。
犬や猫を見れば分かりますが、彼らは特に就寝時間も起床時間も決まっておらず、眠たいときに寝る。なんなら、一日中浅い眠りの中にいます。
ご飯食べたら寝て、トイレしたら寝て、思いっきり遊んだら寝て。
人間もそれでいいと思うんだけど、それだと「経済的」に回らないんだろうな……。
だから、就寝時間と起床時間を決められて、それに外れた生活をしていたら「不健康」だとなじられて、なんらかの病名をつけられて、薬を処方される。
ところで、「うつ抜け」という本で、おもしろい記述がありました。
著者の田中圭一さんが、鬱が発症するタイミングを発見したんです。
それは、季節の変わり目。そして、台風や爆弾低気圧などの気象。
そう、鬱もいわゆる「気象病」ではなかと考察されているんです。
「気象病」というのは、気圧や気温、湿度などによって頭痛がするとか関節が痛くなるというものです。敏感な人になると、気象図にも現れないわずかな気圧の変化をキャッチして具合が悪くなる。
「気象病」は「病」ではなくて、本来人間がもっている「本能」だと思われます。
気圧の変化や気温の急激な変化は、天気が荒れることを意味します。つまりそんなときに行動すると事故に遭いやすい。だから、「今は休め」という体からの警告。
妊婦さんのツワリも同じような理由だと聞きました。妊娠初期は流産の恐れがあるので母体を休ませるために胎児がある特殊なホルモンを出して、母親の体調を崩す。
「今は危険な時期なのでゆっくり休んでね」というサインなんだそうです。
つまり、痛みや不調や発熱というのはネガティブなものではなく、本来、その人を守るためのプログラム。今は「休め」と促しているだけなのです。
なのに人間は、「そうはいかない」と、薬でその不調を抑え込んできました。
それがますます、人間を苦しめてきたんじゃないかな……と。
さて、表題になっている「五苓散」というのは、古くからある漢方薬です。
そうとう古くからあるレシピで作られているので、エビデンス的にもばっちりの漢方薬です。
この薬は、おもに「体内の水分を調整」する働きがあります。
なので、頭痛、二日酔い、むくみ、むかつき、高血圧、気分の落ち込み、イライラ、関節痛、肩こり、下痢、夏バテ、頻尿……などなど、効果は多岐に渡ります。
特に頭痛にはかなり効果があり、私もここ最近は、頭痛がしてきたら五苓散。
ちなみに、市販されている「気象頭痛に効く薬」のレシピは五苓散そのものです。
つまり、五苓散は「気象病」の特効薬なんですね。
気圧の変化によって体内の水分のバランスが崩れ、それが理由で体調を崩す。それを調整するのが「五苓散」なんです。
五苓散と出会ってから、鎮痛剤の使用が劇的に減りました。
医学的には頭痛の原因はほとんどが「不明」なのですが、間違いなく気象(気圧)と関係していると、今は確信しています。
ということは。
もしかして、うつ病にも効いたりするんじゃないかな……。
うつ病は心の病というけれど、「今は休め」という体のサインなんでは?と。
もちろん、極度のストレスや過労、虐待なんかで発症するうつ病もありますが、そうではない、原因がよく分からないうつ病の場合、「気象」を疑ってみてもいいかもしれません
どなたか、調べてくれないでしょうか?
そしたら、助かる人も多いと思われます。
効くか効かないか分からない抗うつ剤を大量に処方されるよりは、漢方薬でなおしたほうが安全ですものね。
あ、そういえば、それが目的ではないけれど、結果的に精神的な病気にも効く漢方薬も多く発見されているとか。
今は、漢方薬を積極的に処方するお医者さんも増えてきていますので、漢方薬の秘められたパワーにますます期待です。
まさに、「温故知新」。
\ 眠たくなったら寝る。そうでなければ起きてる。そんな簡単なこと、なんで人間はできないのかしら? /