拙著に「向こう側の、ヨーコ」という作品があります。
夢の中に出てくるもう一人の自分は、パラレルワールドの自分ではないか?……というようなお話です。
この作品のヒントになったのは、自分自身の夢です。
私には、昔からよく見る夢があって、それは、明らかに今の自分とは境遇が違う、もうひとりの自分の夢です。
見たことも聞いたこともない街が舞台で、もうひとりの私はその街のボロアパートに住んでいます。おもしろいことに、夢なのに一貫性があり、私の成長とともに、夢の中の私も成長しているんですね。
で、そのもうひとりの私はかなり苦労していて、悪い男にひっかかったり結婚に失敗したり。住んでいる部屋は、いつでもボロいアパート。
「パラレルワールドだとしたら、もう一つの世界線を選んだ私はなんて可哀想……。あっちじゃなくてよかった……」と、目が覚めるたびに思っていました。
と同時に、向こう側の私も、幸せになってほしいな……と。
で、久々に、向こう側の私の夢を見ました。
なんと。なにかで大成功したらしく、とんでもない高級マンションに住んでいるのです!
ところが、問題をいっぱい抱えているらしく、得体の知れない人たちに不法侵入されたり、ストーキング被害にあっていたり。そのストーカーの正体は若い女性で、知らないところで恨みを買っていた模様。(向こう側の私は、かなり性格が悪いようで。いや、私もかなり性格悪いですが、それ以上にw)
若い女性以外にもたくさんの人と喧嘩をしていて、始終、言い争いをしています。
こんな夢を見ていたら血圧上がるわ!と、目を覚ました次第です。
窓の外は、雨。
ああ、低気圧だなぁ。
頭が、思い。
血圧も、上がってんだろうなぁ。
ということで、すっかり意識高い系の女になった私は、朝一で、漢方薬と白湯。
先日お勧めされた、「桂枝茯苓丸」を。
で、不思議なことに気がつきました。この薬、以前も飲んだことあるんですが、あまりに苦くてまずくて、飲み込むことすらできず、続けられなかったんですね。
ところが。今回は、めちゃ美味しいですよ!
漢方薬って、体質やそのときの状態によって処方される薬が変わってくるのですが、その違いを見極めるのは、実はプロでも難しい。
舌や顔色や体温なんかを参考にするんですが、それでも、ぴったりの漢方薬を見つけるのは一苦労。
で、以前、「一番いい方法は、その薬が『美味しく感じられるかどうか』。そのときの自分に合っている薬の場合は、美味しく感じます。少なくともひどい苦さは感じません」と。
ああ、まさにそれだ!
今の私には、桂枝茯苓丸が合っているのだな!
ちなみに、定番の五苓散も、そのときどきで味が違って感じます。めちゃ美味しく感じるときと、「うげー」と感じるときと。
食べ物も同じで、以前は苦手だったものも、なにかの拍子に美味しく感じられるときがあります。
まさに、体が欲しているからなんでしょうね。
今、生姜のスライスを入れた白湯を飲んでいるのですが、生姜が苦手だったはずなのに、美味しいのです。
体が、生姜の成分を欲しているのだなぁ。
そうか。自分の体を信じればいいのだ。
昔の偉い人(ヒポクラテスだったかしら)が、「人は体内に100人に名医を住まわさせている」という言葉を残しました。
そう、私たちの体は常に変化し、そのときどきで一番いい状態になるように調整してくれているんですね、体の中の名医たちによって。
自分自身を信じよう!