「イヤミス短篇集」、明日、発売でございます。
私用で、明日は池袋界隈を徘徊する予定。
そのついでに、各書店さんもこっそり巡ってみようかと。
物陰から覗く怪しいおばさんがいたら、それは私です
さて。
今、ラジオから、昭和のムード歌謡が流れています。
ムード歌謡って、よくよく聞くと、ほとんどがキャバレー(またはスナック)のホステスと客の関係を歌ったものなんですよね。
「夜の銀狐」というナンバーが好きなんですが、これなんかズバリ、客がホステスを口説いている歌。「小さなマンション、お前のために買ったよ」「似合うと思うよ、エプロン姿」などなど、必死で口説いているわけですが、「結婚」する意志は感じられず、たぶん、「愛人」にならないか?という内容です。
ムード歌謡がどことなく刹那的で悲しくて、そしてチョピリ退廃的なのは、「不倫」を歌っているからでしょう。
ムード歌謡がバカ売れしていた昭和30年代〜40年代は、まさに「キャバレー」全盛期。うちの母も、かつては川崎のグランドキャバレーでNo.2をはってました(No.1じゃないところが、なんとも中途半端ですが)。客とホステスの「恋愛ごっこ」をそれこそ物陰から覗き見していたものです。
さてさて。
明日発売される「イヤミス短篇集」に収録されている「いつまでも、仲良く。」という作品。この中で、「ハリウッド」というキャバレーがちょろっと出てきます。「ハリウッド」は、昭和時代、大流行りしたキャバレーのチェーン店。数こそ少なくなりましたが、今も現存しています。
「いつまでも、仲良く。」という作品は、「メフィスト」という文芸誌の企画ものとして、執筆しました。どんな企画かというと、ある「写真」を題材に物語を膨らませる……というものです。
私は、街角に貼られた「ハリウッド」のポスター……という写真を選択しました。
はてさて、どんな作品になっているか、その目でお確かめください。