それは日付変わって、0時すぎのこと。
マリモさんが、椅子から椅子をぴょんぴょん飛び歩く…という遊びをしていました。
ぽっちゃりしているけれど運動神経はいいマリモさん、その様がこれまた超絶に可愛くて……。うっとり眺める私。うーん、なんて素敵な週末。
が、ここで事件は起きた。
マリモさん、着地に失敗。足を踏み外したのです。その瞬間、断末魔の叫びが!
ぎゃーーーーーーー!という、今まで聞いたことがない叫び、まさに獣の叫びです。
それに驚いたモナミちゃんまで興奮して、野獣のように部屋を駆け回る。
まさに、一瞬にして我が家は修羅場と化しました。
マリモさんの叫びは止まらず、見ると、後ろ足を引きずっている。
めちゃ痛がっているのです。
鳴きながらのたうちまわっているのです。
こんなマリモさん、はじめて。。。。
これは、尋常ではない。なにか大変なことが起きている。
脱臼したか? それとも骨を折ったか?
これが人間なら救急車を呼ぶところですが、猫の場合、そうもいかない。
パニクる私。
とにかく、マリモさんを病院に連れて行かなくちゃ!
でも、こんな深夜にやっている病院なんてあるのか?
ネットで検索すると、ER的な動物病院を発見。
本来、かかりつけ医の紹介があってはじめて受診することができる高度な治療を行っている病院で、深夜も開業している。どうやら救急病院でもあるようだ!
電話をしてみたら、「あと30分ほどで来られますか?」と。なんでも、こんな深夜でも予約が立て込んでいるらしく、午前1時の一時間ぐらいしか時間がとれないとのこと。
時計を見たら、0時20分。
それからは、目にも留まらぬ早業で服を着替え、鳴き叫ぶマリモさんをキャリーケースに詰め込んで(これが一番時間がかかった。そしてあっちこっち引っかかれ、血まみれ)、タクシーを呼び、午前1時5分前に病院に到着。
……結果は。
「捻挫ですね」
レントゲンをとってもらったんですが、骨には異常なし。脱臼もしていませんでしたし、関節も異常なし。
ほっとする私に、
「それより、問題なのはこの脂肪です」
と、お医者様。
「このレントゲン、見てください。これ、すべて脂肪です。つまりメタボです。たぶん、今回、足を踏み外したのは、このメタボ体型に問題があるのかもしれません。ダイエットしてください」
え? でも、マリモさんこう見えて、体重は標準内なんですけど……。
「体重は標準でも、内臓脂肪がすごいのです。このままでは成人病になります。だって、もう五歳なんですから」
そうか。マリモさん、もう中高年なんだね……。
っていうか、
深夜に飛び込んだ救急病院で、まさかのメタボ診断。
……なんか、とてつもなく申し訳ない気分に。きっと、他の患者さんは、それこそ生死を彷徨うような状態だろうに…。
でも、私も、マリモさんが死んじゃう!と思ったんです。
本当に、すごい痛がりようだったんですから!
あの我慢強いマリモさんが、のたうちまわっていたんです!
そして、今。
痛み止めの薬が効いているのか、いつものマリモさんに戻りました。
一時は、「このまま足がダメになったら……」と最悪のケースを考えましたが。とりあえず、今回はセーフ。
でも、この次は本当に最悪なことになるかもしれない。
とりあえず、ダイエットしましょう、マリモさん。
私もします。
追記。
いつか郊外に引っ越したいな……と思っていたんですが、今回のことで、やっぱり都心は便利だ……と思いました。
なにしろ24時間対応のER動物病院が、タクシーで15分ぐらいの場所にある。
追記2
昨夜、マリモさんと野獣と化したモナミちゃんに付けられた傷。
めちゃ、痛い(´Д` )
追記3
病院から帰って、すっかり安心しているマリモさん