真梨幸子mariyukiko’s blog

【公式】真梨幸子(&マリモナミ)の最新情報

亡国病

資料の一環で、こんなのを読んでいたところ、

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こんなニュースが目に飛び込んできました。

news.yahoo.co.jp

 

先日言及したアニサキス寄生虫)同様、性病蔓延の原因は「油断」に他なりません。

 

ところで、人類の歴史は、性病との戦いといってもいいでしょう。

性病を放っておくと、国が滅びるからです。

だから、性病は「亡国病」とも呼ばれるのです。

キリスト教イスラム教など、各宗教が不特定多数との性交をタブーとしたのは、まさに「性病」対策だったと、私は考えます。

不特定多数の人と性交する機会のあるそういう「商売」を卑しいと定めたのも、それが理由。

ですが、我が国日本では、元来、性に対してはおおらかでした。

貞操観念などなかったともいえます。

それはなぜか。

たぶん、死に至るような性病(特に梅毒)が蔓延してなかったからなんでは?と推理。

ところが16世紀、ヨーロッパ→インド→清国を経由して、死の病「梅毒」が日本にも上陸します。

日本では、戦国時代。

戦国武将も、梅毒で次々と亡くなりました。

「これはもしかしたら、性交による感染症なんでは?」ということに気がついた一部の賢い武将は、遊女と遊ぶことはしませんでした。

その代表格が、徳川家康

さすが、徳川家康、不特定多数の男性と性交する女性(男性)が病の元だということをちゃんと認識してました。

で、戦国時代というカオスな時代から、いよいよ江戸時代が到来。超安定政権の誕生です。

もう、争いなんかしている場合ではない。

そうなると、秩序が重んじられるのが常。儒教も盛んになる。

一方、「梅毒」の猛威。

どうやら今までのようにおおらかな性交をしていると、大変なことになる……ということで、幕府もいよいよ取り締まり(管理)にかかった。その結果、「貞操観念」が根付くようになったんではないでしょうか。

 

……妄想ですがね。

でも、人類の歴史って、結局、寄生虫と性病、そして病との戦いなんです。

それらが背景にあって、いろんな文化や倫理観やルールが誕生し、そして事件が起きていると思うんです。

 

追記。

「梅毒」の恐ろしさを扱った拙著「あの女」、こちらもよろしくお願いします。

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