今回のオリンピック開催を、
先の第二次大戦に喩えるおじさまが多く見られます。
中には、インパール作戦を例に出し面白がっているおっさん連中も。
でも、「オリンピック反対!」と唱える人たちの姿は、幕末の「攘夷」にも似て。
言うまでもなく「攘夷」とは、外敵(外国)を排斥すること。
が、結局は、「攘夷」の最先鋒だった長州は、外国勢の脅威にあっさりと「攘夷」を捨て「富国強兵」へとスローガンを転換します。
現在放送中の大河ドラマ「青天を衝け」では、まさに、攘夷運動が揺らいでいるところです。
水戸藩の一部が最後まで攘夷を掲げてテロをしかけていますが、世の中の流れはすでに「攘夷」ではないのです。
さてさて。今回のオリンピック開催。
過去のどの事例が参考になるでしょうか?
歴史は繰り返す…とも、温故知新…ともいいますが、
今回に限っては、参考になる「歴史」がないように思われます。
この新型コロナじたいが、まったく新しい感染症。
スペイン風邪と比較する人も多いのですが(私もそうでした)、どうもそれとも違う。
今までの歴史の中では現れなかった、まったく新しい事象のような気がするのです。
もしかしたらこのままずっと新型コロナの猛威が続くかもしれないし、
逆に、奇跡のようにいつのまにか綺麗に消えてなくなるかもしれない。
どっちに転ぶかは、神様にも分からない状態なのでは?
こうなると、運を天に任せるしかないのですが、
とりあえずは、もう開催するしかないオリンピック。
ここは長州の機転の速さを見習って、「とりま、外敵(オリンピック)とうまく付き合う」ほうに舵を切った方がいいかもしれません。