大河ドラマ「べらぼう」をBSでフライング視聴いたしました。
結果からいうと、めちゃくちゃ面白いです!
これは、いろんな人に見てもらいたい。
実は、見るまではちょっと不安もあったんです。
悪所と呼ばれていた「吉原」を、殊更美化して描くんじゃないかって。
吉原というのは、今でいう風俗というより、芸能界に近い。
きらきらと輝いている部分もあるけど、その分、闇も深い。
稼げる者と稼げない者。搾取する者と搾取される者。
そんな光と影を、想像以上にきっちり描いていました。
風俗の世界をここまできっちり描いたテレビドラマって、あるようでなかったように思います(映画や小説、落語では多いのですが)
やはり、テレビでは制約も多いので、描けない部分も多いんですよね。
だから、ふわっとした描写で流すのみ。
でも、今回の大河では、割とギリギリなところを攻めていました。
「またをひらく」なんて際どいセリフも満載だし、
女性の臀部が丸出しのあるシーンでは、久々に「うおっ!」と声をあげてしまいました。
大河はどちらかという時代を動かした上層階級側から俯瞰で描く作品が多いのですが、今回の大河ドラマは市井側からえぐるようにあおった作品です。
そういえば、昔、大御所俳優さんが、
「日本の役者は、女郎とチンピラをやらせたら、誰もがどハマりする」
というようなことをおっしゃってましたが、まさにその通りだ!と思わさせる作品でもあります。あの清純派女優も、そのイケメンも、あの人もこの人も、みなさんイキイキとしていました!
そして、田沼意次の扱いも面白い。
私の世代では、田沼意次親子といえば賄賂と教わってきたので、とにかく悪役のイメージでした。実際、時代劇でも、田沼意次親子は悪の黒幕として登場していました。
ところが、ここにきて、田沼意次の評価が大逆転してますよね。
男女逆転「大奥」でも、江戸の経済を立て直した功労者として描かれていますし、今回の大河でもそのような立ち位置。でなければ、渡辺謙を起用しませんよね。
そもそも、田沼意次の才を見出したのは暴れん坊将軍(吉宗)なわけですから、悪い人ではないはずなんです。
一方、それまでは正義の人として描かれがちな松平定信も評価が逆転してきています。ディストピア(超管理社会)を作り上げたアンチヒーローという扱いに。
いやはや。時代とともに評価ってこうも変わるものなんですね。
私の作品も、いつかは再評価される日がきたらいいな……なんて。
そうそう。
正義のヒーローといえば、鬼平(長谷川平蔵)の描かれた方も微妙。ポンコツ感モリモリですW
いずれにしても、かなり面白い大河ドラマになりそうです。
江戸っ子言葉(べらんめえ口調)に合わせてテンポがいいし、
歴史に詳しくない方も、狐様がスマホを駆使して今風に解説してくれるので、わかりやすいですよ!
超おすすめです!
久しぶりに、フライング視聴したくなる大河ドラマです。
もちろん、地上波の本放送も見ます!