真梨幸子mariyukiko’s blog

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真の敵は、内にあり

欠かさず見ている「ドクターG」。この番組、ご存知でしょうか。

とある病に侵された患者をドラマで再現、データと症状をちょっとずつ見せて、研修医たちに病名を推理してもらう……という、かなり専門的な内容なんですが、ミステリー仕立てでもあり、エンタメ番組としてかなり楽しめます。

これを見ていてて、つくづく思うんです。

人間にとって一番の敵は、自分自身なんだな……と。

というのも、本来は、自分自身を守るはずの自己免疫システムが暴走して引き起こされる病が、どれも重篤で。

先日放送された「全身性エリテマトーデス」*は、恐ろしいことに、自己免疫システムが己の全身を攻撃、脳まで攻撃して、脳の組織を破壊するという。結果、脳梗塞を引き起こし、助かったもののリハビリ生活を余儀なくされました。まだ二十代の女性なのに……。

このような自己免疫疾患で有名なのが、リウマチ(膠原病)。長らく原因不明の病でしたが、近年、徐々に原因がわかってきました。

膠原病というのは、めちゃくちゃざっくり簡単にいうと、自己免疫が自身の体の細胞を敵とみなし、攻撃しつづけること。それにより、骨や肉、内臓が炎症を起こす……というものです。つまり、自分が自分で引き起こす、炎症なんですね。

なので、治療しては、自己免疫を制御するステロイドなんかが処方されます。

でも、そもそも、自己免疫システムは、外敵から身を守るために重要なシステム。それが、なぜ、暴走するのか?

 

……ここからは、私の妄想推理なのですが。

膠原病などの自己免疫疾患は、圧倒的に女性に多いんだとか。

なので、「女性ホルモン」を疑う人たちもいます。

でも、なんとなく、説得力に欠ける。

ところで、美容整形などで体内にシリコンを入れたのがきっかけで、膠原病に似た症状を引き起こすという事例があります。

その名も「ヒトアジュバント病」

kotobank.jp

 

シリコンを「敵」だとみなし、自己免疫システムが起動するのです。でも、シリコンはずっとそこにあり続けるので、自己免疫も攻撃し続ける。やがて、攻撃が過激化して、全身に炎症を引き起こす……というものらしいです。

 

つまり、自己免疫システムは暴走しているわけではなくて、巨悪をやっつけようと武装し続けて、必死で攻撃しているわけです。

ドン・キホーテのように。

なので、巨悪(シリコン)が取り除かれると、ヒトアジュバント病は完治するらしいのですが、細胞組織に付着したシリコンがそのままだと、完治は難しいのだとか。

 

あと。

女性の場合、妊娠、出産で、自己免疫疾患が発症する場合もあるようです。

胎児は「異物」ですから、免疫システムにとっては敵というわけです。

でも、大半は、女性ホルモンがうまく調整して、自己免疫が暴走しないようにしているかもしれません。

でも、中には、遺伝的な要素とかなにかバッドタイミングが重なって、この調整がうまく行えなくて、自己免疫が暴走する……らしい。

 

で。私がずっと疑っているのは。

女性が他人の細胞を取り入れる最大の機会。

それは、後尾です。

最近の研究では、女性の中に入った精子の遺伝子情報は、女性の細胞に残されるんだとか(うろ覚えですが。ちゃんとしたソースは、また改めて)。

ということは、処女ではない女性の細胞内には、自分のものじゃない異物がうじゃうじゃ共存していることになる。。

これが、自己免疫細胞が暴走するきっかけになるんじゃないのかしら?と。

というのも、リウマチなどは、20代〜40代の女性が圧倒的に多く、つまり、女盛りの時期とぶつかるわけです。

 

どこか偉いひとが、その辺のこと、調べてくれないかしら。

交尾と自己免疫疾患の関係を。。

 

と、こんな土曜日の午後、こんなことを考えているのは、

この夏発売予定の「祝言島」の原稿を読み直していたからです。

祝言島」は、ある意味、自己免疫システムの暴走の話です。

 

敵は、己の内にあり。

 

*全身性エリテマトーデス - Wikipedia