五百円玉貯金が随分たまりましたので、
その一部で、3年ぶりにお財布を新調しました。
(いうまでもなく、五百円玉硬貨では支払ってませんよw)
もちろん、一括払いです。
借金は、嫌いなんです(住宅ローンもできればしたくなかった)。
なので、貯めて買う派。
だって、ローンを組むと、利息やら手数料やら、余計に支払うことになるじゃないですか。
一括だと、時と場合によっては値引きすらしてくれるときもある。
つまり、ローンを組まざるを得ない人(悪い言葉でいえば貧乏人)からより多くをとり、一括で支払える人(金持ち)は優遇される。
これが、社会の仕組みなのです。
お金がない人はどんどん搾取され貧乏になり、お金がある人はどんどん豊かになる。
このカルマから抜け出すには、「借金をしないこと」が一番なのですが、それだと今度は社会が回らなくなるんですね。
だって、社会は、「借金」をする人で成り立っているんですから。
ウシジマくん的にいうと、「借金」をする人は、「養分」なんですよ。
だから、一括払いを選択していても、しつこく「リボ払い」を推奨してくるんです。
「リボ払い」こそ、地獄の入り口だというのに。
そうそう。昭和と令和を対比したドラマ「不適切にもほどがある!」が面白いですね。毎週、楽しみに見ています。
1986年といえば、私が22歳の頃。バブルに片足を突っ込んだ頃でしょうか。
この頃から、ハウスマヌカンとかブランドとかいう言葉が若者の間で頻繁に使われるようになりました。学生でも、ブランドが買えるようになったのです。
バブルだから? いえ、違います。
「赤いカード」があったからです。
学生でも使える、赤いカード。これを使えば、あら不思議、あのブランドもこのブランドも買い放題。私も持っていましたっけ。だって、簡単に作れたんですよ。しかも即時発行。
ドラマ「不適切にもほどがある!」では、1986年当時がかなり景気がいいように描かれていますが、私から言わせれば、それは所得が高かったからではなく、学生でも簡単に借金ができるようになったからです。それまでは「月賦」と言われた借金も「ローン」などというおしゃれなカタカナ語になり、ローンを組むのが若者のステータスになったんですね。
「借金は、資産の一部だ」という言葉が若者に刷り込まれてしまったのです。
そうそう、私が入社した会社では、新入社員に給料振り込み用の口座を作らせていましたが、なんと、通帳を見ると「−20万円」と印字されていました。つまり、20万円借金ができたんです。
「新入社員のみなさんは色々と入り用でしょうから、20万円のご優待枠をあらかじめ設けさせていただきました」
という銀行員の言葉が今も忘れられません。
ご優待枠って……。それってつまり、借金でしょう?
震えました。喜びからではなく、なにか恐ろしくて。
だって、まさに、女郎を借金漬けにして逃げ出せないようにする置き屋システムなんだもん。
借金が大嫌いで、家もコツコツとお金を貯めて一括で購入した母に育てられた私としては、「借金」というのが、とにかく恐ろしかったんです。
そんな私ですら、赤いカードを作り、
社会人一年生に20万円という大金を借金させる。
それがバブルという時代だったのです。
アルマーニのスーツも、エルメスのスカーフも、若者はみな、借金で買っていたんです。
今から見てバブルが景気いいように見えるのは、国をあげて借金祭りで踊っていたからです。
「24時間戦えますか?」という某エナジードリンクのCM。あれは、「24時間借金できますか?」という意味なんです。
奇しくも、エナジードリンクというのは、自分の健康と体力を前借りするようなもの。あれを飲めば元気になりますが、それは、未来の自分の健康と体力を借金しているようなものなのです。
その代償が、バブル崩壊後の、失われた30年ですよ。いや、今も続いているからもっとか。
バブル時代に、前借りしてしまった富や国力や国民の幸せ。それらを今、現在もこつこつと返済しているところなんです。
だから、バブルなんて絶対起こしちゃいけないんですよ。
エナジードリンクを飲んで、借金漬けになるような時代を繰り返してはいけない。
(バブル時代に誕生した「ナニワ金融道」はまさに、バブルという時代を反面教師にしろという、戒めの書)
……って、なんの話をしていたんでしたっけ?
そうそう、財布の話でした。
新しい財布で心機一転、今年も頑張りたいと思います。
ではでは。