紅麹事件、どんどん深刻になっています。
紅麹には、コレステロールを減らす成分が含まれていて、それはロバスタチンという薬になっています。コレステロールを減らす薬です。
そう、紅麹は、その存在じたいが「薬物」なんですね。
薬物にはもちろん副作用がつきものですが、ロバスタチンには、下痢、便秘、頭痛、筋肉痛、発疹、睡眠障害などがあり、重篤な副作用としては、肝臓障害、筋力低下、腎不全。
なので、ロバスタチンを服用する場合は、医者の厳密指導のもと、健康状態をこまめに検査する必要があるようです。こうなると、劇薬に近いかも。
そんな劇薬を、1日3錠、何年も飲み続けたら、そりゃ、弊害も出てくるような気がします。
問題のサプリを飲んだ人の動機は、「健康診断でコレステロール値がひっかかったから」です。
ロバスタチンはコレステロールを下げる効果があるので、その元となる紅麹サプリを摂取することで、みなさん、コレステロールの数字がよくなったとおっしゃっています。効果覿面だったからこそ、みなさん、何年も飲み続けたのでしょう。
そもそも論として。
コレステロールが必要以上に下がったことが、今回の健康被害の原因だったりしないのでしょうか。
一説では、ある程度歳を重ねた人にとって、コレステロール(悪玉も)は必要悪だと。コレステロールが、体の老いをフォローしている点があると、聞いたことがあります。
例えるなら、水道のホース。劣化したホースはところどころにヒビが入り脆くなっているものですが、脂分でコーティングすることで脆さをカバーすることができます。また、錆びついて水の出が悪くなっている場合も、脂分が滑りをフォローすることがある。
事実、コレステロールは生物の生命維持にとってとても重要なもので、決して、「悪」ではない。
もちろん、それが多すぎると血管を詰まらせることもありますが、少ない方が危ない。
加齢を重ねるとコレステロールが増えるのは、むしろ、自然の摂理。
なのに、年齢関係なく、正常とされる範囲が決められていて、その数値が少しでも高いと、「コレステロールが高い!」と大騒ぎしてしまうのです。
で、慌ててサプリにすがりついてしまう。さらに、コレステロールを無闇に下げてしまった結果、腎臓に弊害がでたのかもしれない? などとちょっと考えています。
特定のロットで被害が出ているということで、なにかしらの異物混入も疑われていますが、ワタシは、もっと根本的なことが原因なような気がしています。
ちなみに、
今回の紅麹サプリで被害にあった方のインタビューを見ますと、そのほとんどが、むしろ痩せ型なんですよね。
コレステロールが高いなんて到底思えないような人たちばかり。
よくよくインタビューを聞いていますと、「当該サプリを飲んで、体重が劇的に減った」と。
つまり、コレステロールが劇的に減ったのが原因のひとつのような気もするんですよね。
そういえば。
脂質を排出することでダイエット効果があるとされる「ゼニカル」が、「アライ」という名で日本でも薬局で買えるようになりましたが、これも、なんか大きな被害を出しそうなんですよね……
関係ありませんが、
ドクダミ。
ドクダミも、このぐらいだと「あら、可愛い」となりますが、このあと、猛烈に勢力を拡大していくんですよね……。怖いほどに。