真梨幸子mariyukiko’s blog

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某百貨店の怪

猛暑ぶり返し(;´д`)

でも、秋であることには間違いないので、ブログのデザインを数年ぶりに変えてみました。

 

さて。

今年の夏は木原事件にうつつを抜かしていたため、怖い話をあまりできませんでした。

本格的な秋になる前に、ひとつ、私が以前経験した不思議な話を。

 

今のマンションに引っ越してくる前の話ですから……かれこれ10年近く前の話です。

某デパート(イケセイではありません)に行った時の話です。

私、密室とか人混みが死ぬほど苦手なのでエレベーターはもちろん、エスカレーターもできれば使いたくない。

で、その日はエスカレーターも大変混雑していましたので、階段を使用することにしたんです。

一階から地下に降りる時に、小太りでカジュアルな服装をした中年の男性が、踊り場の隅で、壁に片手を突き出して反省のポーズ(反省猿がするあのポーズ)をしていたんです。

「なにをしているのかしら。気分でも悪いのかしら」

と思いながらも、声をかけるのもなにか失礼な気がして(正直声をかけづらい感じの服装だったので)、そのまま地下へ。

で、買い物を済ませて30分後にまたその踊り場を通りかかったら、男性が同じポーズでそこにいるのです。

「え?なんで?」

と思いながらも、小心者の私は駆け足で通り過ぎてしまいました。

「いや、でも、もしかしたら、本当に具合が悪くてあそこにいるのかもしれない」

「いやいや。だったら、なんであのポーズ? しかも、1ミリも動いてないんだよ?」

「もしかしたら人間ではなくて、新手のマネキンとか?」

「それはさすがに新手すぎるw」

「じゃ、パフォーマンスとか? ほら、銅像になりきって道端に立っているパフォーマーがときどきいるじゃん」

「だとして、なんであんな人通りの少ない場所に?」

「うーん。じゃ、もう一回、見てみる? で、まだあそこにいたら、店員さんに知らせる?」

「でも、もしかしたらなにかの儀式かもしれないじゃん。下手に邪魔したら逆ギレされるかも」

と自問自答を繰り返しましたが、結局、そのまま帰宅してしまったんです。なにか鳥肌が止まらなくて。

 

今でもときどき、思い出します。

あのおじさん、なんだったのか?

幽霊だったのもかしれない……。

それにしては、あまりに鮮明な幽霊です。

 

で、2年前。

ぎっくり腰を体験した私は、「あ」と思い出しました。あのおじさんのことを。

もしかして、あのおじさん、ぎっくり腰だったんでは?

あまりの激痛に体が硬直し、動けなくなってしまったんでは?

私の場合、かろうじて「いたたたたたたた」という声は出ましたが、おじさんの場合は、激痛で声もでない状態だったとか?

だとしたら、ちゃんと対応したほうがよかったのかもしれません。

せめて、店員さんを呼ぶとか。

 

でも、真相は闇の中です。

本当に、鮮明な幽霊だったかもしれません。

なにしろ、デパートでは幽霊が目撃されがち。

 

いずれにしても、あの日以来、デパートの階段すら苦手になりました。

 

空いているエスカレーター一択です。