「腸内細菌」の番組を見ていいて。
腸内細菌は、体だけではなく心(脳)も支配している(影響を与えている)とのこと。
なんでも、うつ病や自閉症の原因は腸内細菌にあることが指摘されているのだそうです。
で、気になって検索してみたら。
アッカーマンシア・ムシニフィラという腸内細菌がヒットしました。
このアッカーマンシア菌は「やせ菌」としても有名で、
痩せている人はアッカーマンシア菌を多く持っていて、太っている人はほとんど持っていない(というかゼロ)。
マウスの実験でも、太った個体にアッカーマンシア菌を与えたところ(餌は変えず)、激痩せしたとか。ついでに、血糖値の上昇も抑えてくれるという。
なんと! ぽっちゃりさんには夢のような菌じゃないですか! その菌、増やすにはどうしたらいいの?というかその菌、サプリで売ってないの? とわくわくしながら検索していたら、
「パーキンソン病」にたどり着きました。
なんと、パーキンソン病の人の腸内は、アッカーマンシア菌が激増しているんだとか。
うん? ということは。アッカーマンシア菌は痩せ菌でもある。それを多く持っているということは、もしかして、パーキンソン病の人はみな痩せているの?
当たりでした。
パーキンソン病になると体の機能が落ちて痩せるのではなく、
痩せているからパーキンソン病になった……というほうが正しいのかもしれません。
つまり、アッカーマンシア菌を多く持つことで痩せたはいいが、その代償で、脳にダメージを与えてしまう可能性があるということです。
つまりつまり、アッカーマンシア菌を下手に増やすと、大きな代償を払うことになるということです。
もっといえば、「太っている」ことはそんなに悪いことではなくて、人類という長いスパンからいえば、むしろいいことなのかもしれません。
先進国の日本に住む私たちは「飢餓」からは無縁ですが、それでもたった70年ぐらい前までは、日本だって飢餓に苦しんでいた人は多かった。
今だって、世界的にみれば飢餓に苦しんでいる人のほうが圧倒的に多い。
人類は、いまだに飢餓から解放されてないのです。
そういう意味では、生物を「痩せ」させる効果のあるアッカーマンシア菌というのは、ある意味「悪玉菌」ともいえます。
だって、脂肪の吸収を促進し、脂肪を溜め込まないように働く菌ですから。
飢え死にしないように脂肪を溜め込むシステムを構築した生物とっては、病原菌と同じく「敵」ともいえます。
……腸内細菌。怖すぎ。つまり、善と悪が表裏一体。
大切なのは、バランスなのだな……と。
「神」だと思ってあがめていたものが、実は「悪魔」でもあった。
「悪魔」だと思って排斥したら、実はそれは人にとって必要なものだった。
なんか、今の世の中に似ていますね。
あまりに極端な「正義」を行ったら、
人類そのものが住めない地球になりそうです。